防衛議員連盟、環境・エネルギー議員連盟で、長崎県、福岡県、兵庫県、広島県を訪問しました

7月26日から2日間、宮城県議会自由民主党・県民会議の、
防衛議員連盟県外調査ということで、

海上自衛隊佐世保地方総監部(長崎県)、
航空自衛隊築城基地(福岡県)、
筑前町立大刀洗平和記念館(福岡県)

などをおよそ15人の県議で視察してまいりました。

現在私は、この防衛議員連盟で幹事長を務めています。

私の選挙区である仙台市若林区においても、

「陸上自衛隊霞目駐屯地」

があり、地域と密接な関係にあるというだけではなく、

東日本大震災のときには、自衛隊の皆さんのおかげで、
私たちの暮らしが守られたという大きな実感があります。

自衛隊と地域の関係をしっかりと築いていくためにも、
全国各地の自衛隊の活動、それぞれの基地の役割を
知っておかなければなりません。

毎年、この防衛議連で各地の駐屯地等を訪れていましたが、
遠く離れた基地からも震災のときには応援に来ていただいており、
本当に感謝の念に堪えないところです。

コロナの影響により約三年ぶりの防衛議連県外調査でありましたが、
今回も、防衛省・自衛隊宮城地方協力本部のご協力により、
理解を深めることができたと感じています。

●海上自衛隊佐世保地方総監部(長崎県)

⇒ https://www.mod.go.jp/msdf/sasebo/

まずは、海上自衛隊佐世保地方隊にうかがいました。

佐世保は、明治22年に海軍鎮守府が設置されて以来、
わが国にとって西海鎮護の最重要港であり、
対馬海峡の警戒監視や南西諸島などの島嶼地域の防備を担っています。

帝国海軍時代から120年以上にわたる、
歴史と伝統がある地でもあります。

そして到着した時間が、ちょうどお昼でもありましたので、
5年前に退役した「護衛艦くらま」内の食堂をイメージした「くらま食堂」へ。

実際のテーブルや椅子、装備品などを使って再現されているとのことで、
美味しく海軍カレーをいただきました。

その後、総監部内にある「地下壕(防空指揮所跡)」などのあった「佐世保鎮守府」へ。

当時も今も、西日本の領海を守る中心であったことがうかがえました。

また、総監部、海上自衛隊佐世保史料館で、
西海鎮護の最重要港として、
西の守りの位置づけなどの御説明をいただき、

どうしても東日本中心となりがちな防衛の知識が、
東アジアとの位置づけから理解を深めることができたように感じます。

●航空自衛隊築城基地(福岡県築上郡)

⇒ https://www.mod.go.jp/asdf/tsuiki/

続いて福岡県にあります、航空自衛隊築城基地へうかがいました。
築城基地は、第八航空団が配置されているとともに、

在日米軍の再編に伴う、アメリカ軍普天間基地の移設先の一つともなっており、
滑走路を普天間基地と同じ2,700mにすることが計画されているそうです。

築城基地も、海自の佐世保同様に、
西部航空方面隊の中心として、日本の西側の空を守って下さっており、
重要拠点となっています。

また、災害派遣で大活躍する、
警備犬(災害救助犬)による安否不明者の捜索救助訓練も実施され、
近年の頻発する大規模災害での活躍に、
自衛官の皆様のみならず、災害救助犬にも敬意を表するところであります。

さらには、戦闘機や、地対空誘導弾システムなど、
近年頻発している北朝鮮のミサイル発射が、
万が一、わが国の領土に向かってきた場合への対応が、
着実に訓練されていることを感じたところです。

ちなみに防衛省が公表している、スクランブル発進、
領空侵犯の恐れのある外国軍機などに対し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進した回数は、

令和3年度は1004回で、前年度比279回も増加し、
平成28年度の1168回に次いで過去2番目に多かったのだそうです。

この築城基地からもスクランブル発進は頻発しているとのことで、
中国やロシアの戦闘機がわが国のすぐそばにまで一日に二、三回襲ってきており、
一触即発であるということも知っておかなければなりません。

昨年11月には中露の爆撃機計4機が、
日本海などの上空を合同で飛行したことも確認されており、
空の守りが、北朝鮮のミサイルにとどまらない緊迫化している状況であることも、
私たちは理解しておかなければならないと思っています。

●筑前町立大刀洗平和記念館(福岡県)

⇒ http://tachiarai-heiwa.jp/

福岡県筑前町、かつてこの地には、
旧陸軍が東洋一を誇った大刀洗飛行場を中心とする一大軍都が存在していました。

しかし、昭和20年3月、米軍の大空襲により壊滅的な被害を受け、
民間人を含む、多くの尊い命が失われました。

また、この飛行場は特攻隊の中継基地として、
多くの若き特攻隊員たちの出撃を見送った場所でもあったとのことで、

宮城県出身の若き特攻隊員についても、
平和祈念館の方に丁寧にご説明をいただきました。

散華された英霊に感謝し、
尊い犠牲の上に、わが国の現在の平和があることをあらためて、
ありがたく感じたところです。

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引き続き7月28日から2日間、宮城県議会自由民主党・県民会議の、
環境・エネルギー議員連盟県外調査ということで、

兵庫県庁
広島県庁

などを9名の県議で視察してまいりました。

現在私は、この環境・エネルギー議員連盟で事務局長を務めています。

●兵庫県庁(兵庫県神戸市)

兵庫県環境政策課、水大気課、建築指導課の皆さまより、

「兵庫県地球温暖化対策推進計画」
「兵庫県の環境影響評価手続(太陽光発電・風力発電事業)」
「太陽光発電施設等と地域環境との調和に関する条例」

についてご説明いただき、充実した意見交換をすることができました。

兵庫県は平成29年、都道府県において全国で初めて、
太陽光発電と地域の調和をめざした条例を制定しました。

宮城県においても、先の令和4年6月宮城県定例会において
「太陽光発電施設の設置等に関する条例」が、共産党を除くすべての会派の賛成により可決され、
都道府県としては全国で6番目の条例制定が実現されたところです。

詳細はこちらをご覧ください。

第384回宮城県議会(令和4年6月定例会)が閉会となりました
ー議第114号「太陽光発電施設の設置等に関する条例」に関する賛成討論

【渡辺勝幸公式ウェブサイト(R4.7.6)】
⇒ https://katsuyuki.jp/2022/07/06/

●広島県庁(広島県広島市)

広島県庁へ伺う前に、広島県と中国電力が進めている、

「完全自立型EVシェアリングステーションの実証事業について」

実際に設置されているステーションへ伺いました。

このステーションは、電力系統から完全に分離・独立したソーラーカーポートと、
蓄電・制御システムを一体化した、
太陽光発電電力のみで運用するEVステーションに、
カーシェアリングサービスを組み合わせた、世界初の取組ということで、
非常に興味深い施設でした。

コストの問題さえクリアできれば、
カーボンニュートラルの理想となるのだろうなと感じたところです。

続いて広島県庁では、
広島県環境政策課、環境保全課の皆さまより、

「広島県の地球温暖化対策」
「再生可能エネルギー関連の環境影響評価事業の現状」

についてご説明いただき、意見交換。

広島県も再生可能エネルギーの発電施設が多い県ですが、
土地利用については、土砂災害が多いこともあり、
厳しい視点がつね日ごろより県民の間にあるようです。

また広島県では、県がメガソーラーを運営し、その収益で、
創エネ・省エネ設備導入促進補助金、温暖化対策活動促進補助金など、
地域還元策を実施しているとのことで、
これもまた特徴的な事業であると感じました。

先進的な兵庫県の条例制定の経緯や課題意識、
そして風力発電への対応や、市町村との連携など、
また広島県における地域還元策など、

カーボンニュートラル実現までに、
どのような道のりを進むべきか、
そして同時に地域との共存をどう進めていくかという、
今後の課題について学ぶことの多い調査でした。

今後、9月以降の宮城県議会においても、
再生可能エネルギーと地域との調和について議論を進めていかなければなりませんので、
他県の状況を伺い、意見交換をすることで、
非常に問題意識が深まったところです。

4日間びっしりと移動も含めた県外での活動でしたが、
防衛、そして環境エネルギーをテーマとして、
今回訪問した各地域において、多くのことを学びましたので、

今後の政治活動に確実に活かしてまいりたいと思います。

お忙しいところ、ご協力いただいたみなさまに、
あらためて感謝申し上げます。ありがとうございました。

(第4337号 令和4年7月30日(土)発行)