【渡辺勝幸一般質問】【大綱5】名取川水系広瀬川の洪水対策と流域治水の考え方について【第380回宮城県議会】

9月15日、
第380回宮城県議会(令和3年9月定例会)において、
渡辺勝幸は一般質問に立ちましたので、

このメルマガで数回に渡って、
一般質問の内容等についてお伝えしたいと思います。

5回目として、

大綱5 名取川水系広瀬川の洪水対策と流域治水の考え方について

内容をお伝えしたいと思います。

【大綱5】名取川水系広瀬川の洪水対策と流域治水の考え方について
以下2点について知事の所見を伺いたい。

(1)仙台市が実施する大規模雨水処理施設の整備に関して、
放流先となる広瀬川や名取川の周辺住民から水害の発生を懸念する声があるが、
仙台市との調整状況や対策についてどうか。

大綱五点目、「名取川水系広瀬川の洪水対策と流域治水の考え方について」お伺いいたします。

六月に、新聞やテレビなどで
「JR仙台駅西口の大雨による浸水被害を防ごうと、
駅周辺と広瀬川とをつなぐ雨水幹線の整備工事が始まった」との報道がなされました。

大雨により仙台駅西口はしばしば冠水することで知られており、
近年の度重なる豪雨によりその被害についても大きく報道をされていたところです。

しかしこの大規模雨水処理施設整備についての報道では、
大量の雨水を広瀬川に放流するとのことで、
下流域に住む名取川、広瀬川周辺の住民から、
近年頻発しているような豪雨災害が起きる可能性が高まるのではないか
と心配の声が相次いで寄せられているところです。

この大規模雨水処理施設は仙台市による事業であるとのことですが、
県管理である一級河川広瀬川との調整状況がどのようになっているのか、
また、下流域に住む方々が近年の全国的に頻発する災害が
同じように起こるのではないかという懸念に対し、どのような対策が進められているのか、
県としての見解をお伺いいたします。

(2)流域治水は自治体の枠組みを超えた取組が必要であるが、
県としての方向性や課題について、認識はどうか。

こうした全国的に頻発する豪雨災害は、ややもすると行政も災害報道も、
都道府県単位、市町村単位で発生していると考えがちであることに私たちは気をつけなければなりません。

防災・被災の情報は、テレビを見ると行政単位の地図によって伝えられ、
「となりの県の出来事」「となりの市で起きた災害」ととらえがちです。
しかし実際に起きている災害は、単に一河川ということではなく、
「流域」という地形が引き起こしていることに近年、注目が集まっているところです。

昨年令和二年からは、小学四年生の理科の学習で、
流域と関連づけることができる「雨の水の行方」というテーマの学習が開始されました。
そして昨年七月には国土交通省社会資本整備審議会の河川分科会が、
水土砂災害を流域という枠組みで総合的に進めるという「流域治水」の方針を発表しました。

さらには、令和二年十一月宮城県議会定例会において、
自然災害対策調査特別委員会の藤倉知格委員長が調査結果について報告をされていますが、
そのなかで、今後の風水害の防災・減災対策について、
「気候変動等の影響もあり、近年は水害が激化する傾向にあることから、
従来の『管理者主体の治水対策』から『流域全体のあらゆる関係者による治水対策』へ、
また、『河川区域や氾濫域における対策』から『集水域を含めた流域全体での対策』へ転換(流域治水)すること。」
を提言されております。

国も「流域治水プロジェクト」を進め、機運は高まっているものと思いますが、
しかし長年、治水は自治体単位で進められてきたという経緯から、
「流域思考」を進めることには課題が多いものと思います。

県として自治体の枠組みを超えた「流域治水」にどのように取り組むのか、
その課題も含めて見解をお伺いいたします。

十年前のちょうど今日、平成二十三年九月十五日は、
私が、政治の道を志し、地域の復興の力に自らがなるべく、
政治団体を設立した日であります。
震災直後を思い起すと、わが国は国政を中心として政治が大混乱し、
このままでは復興は何も進まないのではないか。そのような状況でありました。
当時の現職政治家の皆様には失礼ながら、
このまま今の政治が続くようであれば自分が県政の場で活動したほうが世の中のためになるはずだ、
という強い意志を持って、選挙に挑戦をしたことを思い出します。

この秋の宮城県知事選挙の候補者の顔ぶれがどのようになるのかはまだわかりませんが、
私は宮城県議会議員として、残りの二年間の任期において、
引き続き知事の県政運営について、是々非々で、
ときに厳しいことも指摘しながら、そして同時に、
県議会と県執行部という車の両輪の回転数を合わせながら、
よりよい宮城県をつくるという決意をもって取り組む所存であります。

以上で一般質問を終わります。ご清聴いただきまして誠にありがとうございました。

質問内容についてのご感想、
ご意見、ご質問などいただければありがたく存じます。

すべてにお返事はできませんが、
今後の活動に役立ててまいります。

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【渡辺勝幸一般質問要旨】

【大綱1】東京2020オリンピック・パラリンピックのレガシー継承について
以下3点について知事の所見を伺いたい。

(1)世界の人々への感謝など、復興五輪のテーマは大会終了後も
レガシーとして継承していくべきであり、今後この考え方をどう生かしていくのか。

(2)レガシーという観点からも、障害者スポーツの推進に更なる取組が必要と思うが、
今後の方向性についてどうか。

(3)障害を持ったアスリートの雇用促進と障害者雇用の現状についてどうか。

【大綱2】村井県政四期十六年をどのように見ているか
以下4点について知事及び教育長の所見を伺いたい。

(1)首長の多選批判に対する現状の認識について、知事就任前の見解と併せてどうか。

(2)復興を経た我が県だからこそ、コミュニティに着目した政策が重要であり、
担い手となる青少年を育成し地域の活性化に取り組むべきと思うがどうか。

(3)福祉分野に関して、今後更なる取組の充実を期待するが、
新・宮城の将来ビジョンの方向性も踏まえ、認識はどうか。

(4)若い世代に妊娠・出産や不妊に関する知識を伝えることは重要であり、
大学生向けに実施しているセミナーの対象を高校生などにも拡げる必要があると思うがどうか。

【大綱3】環境は経済であり、農業もまた経済である
以下3点について知事の所見を伺いたい。

(1)地球温暖化への対応が経済成長の機会になるとの認識が広がりつつあり、
我が県の経済戦略の根幹に環境分野を位置づけ、
グリーン成長戦略として打ち出すべきと思うがどうか。

(2)農業分野では、地産地消や食育の取組を震災復興と並行して進めることにより
需要の創出を図ることが重要である。
これまでの施策の評価と今後の取組についてどうか。

(3)農産物の輸出に関して国は大きな目標を掲げており、
我が県としても潜在的な力を発揮する好機と思うが、
今後の取組の方向性について、県産農産物の輸出額の推移と併せてどうか。

【大綱4】子供たちの将来について
以下2点について知事及び教育長の所見を伺いたい。

(1)令和5年に創立150周年を迎える小学校が多く、記念事業が計画されている。
県制150周年記念事業と一体となった取組を提案するが、記念事業の内容はどうか。
また、小学校創立150周年についての見解はどうか。

(2)東北地方で初めてとなる不登校特例校の設置を受け、
県としてその取組を支援するとともに、県内への共有を進めるべきと思うがどうか。

【大綱5】名取川水系広瀬川の洪水対策と流域治水の考え方について
以下2点について知事の所見を伺いたい。

(1)仙台市が実施する大規模雨水処理施設の整備に関して、
放流先となる広瀬川や名取川の周辺住民から水害の発生を懸念する声があるが、
仙台市との調整状況や対策についてどうか。

(2)流域治水は自治体の枠組みを超えた取組が必要であるが、
県としての方向性や課題について、認識はどうか。

【一般質問要旨ここまで】
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「渡辺勝幸 宮城県議会県政活動報告」(ブログ)
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(第4023号 令和3年9月19日(日)発行)