【渡辺勝幸一般質問】【大綱2】 新型コロナウイルス感染症拡大防止対策について【第373回宮城県議会】

昨日6月25日、
第373回宮城県議会(令和2年6月定例会)において、
渡辺勝幸は一般質問に立ちましたので、

このメルマガで数回に渡って、
一般質問の内容等についてお伝えしています。

2回目として、

大綱2 新型コロナウイルス感染症拡大防止対策について

内容をお伝えしたいと思います。

【大綱2】新型コロナウイルス感染症拡大防止対策について以下2点について知事の所見を伺いたい。

(1)PCR検査の拡大について

次に、大綱二点目、「新型コロナウイルス感染症拡大防止対策について」お伺いいたします。

六月十六日、国による新型コロナウイルスの抗体検査の結果が公表されました。
宮城県の抗体保有率は同時に調査された東京都や大阪府よりも低く、
検査を受けた三千九人のうち、抗体を保有していたのは一人で、
割合は〇・〇三%であったとのことです。
これは医療従事者のみなさまをはじめとし、行政、関係機関のご協力、
県民のみなさまの努力の結果、種々の感染症対策が功を奏したものであり、
今後の第二波に向けたさらなる対策の充実、
とりわけ検査体制の充実とワクチン・治療薬の一日も早い開発が今後の大きな課題となります。

そして、多くの方から、PCR検査を受けることにより、
自分が陰性であるということを証明し安心したいとの声が聞こえてきております。
しかし、PCR検査の拡充のためには、
検体採取を行う人員、検査機器を使用して検査を行う人員の確保が必要とされます。
六月十二日、成立した国の二次補正予算は、
こうしたPCR検査体制の充実、検査試薬・検査キットの確保などを中心として、
医療福祉の提供体制を確保するための予算が、過去に例を見ない規模で、
第二波に備える財政措置が図られたところです。

このように、PCR検査体制の充実は、安全・安心につながる重要な施策でありますが、
現時点においても宮城県で対応できる検査数は一日あたり二百件であり、
希望する方全員が検査を受ける体制をとることは難しいものと考えます。
検査能力の増強、唾液検査の活用などあらゆる手段をとっていただきながらも、
一定程度の基準を設ける必要があるでしょう。
一つには、やはり院内感染の発生などに見られるように、
クラスター発生リスクの高い事例を優先してPCR検査を受けていただくこと、
もう一つは、緊急事態宣言が発令されていない状況下においては、
PCR検査の陰性証明がないと経済活動に支障の出る業種にできる限り配慮すること。
この二点が重要であると考えます。

イ 出産を予定する妊婦全員に対するPCR検査の実施を希望する声もあるが、所見はどうか。

例えば、妊婦のPCR検査についてであります。
先日、自民党医療福祉議員連盟の村上智行会長とともに、
宮城県医師会の佐藤和宏会長と意見交換をする機会をいただきました。
佐藤会長からは、院内感染を防ぐ体制をつくることが今後の第二波に備えて重要であるとのお話をいただき、
出産を予定する妊婦全員のPCR検査を県として実施してほしいとのお話でありました。
もちろん受け入れ体制の確保が前提となりますが、
院内感染を防ぐための事前準備という観点から重要な視点であると思います。
出産を予定する妊婦全員のPCR検査について県としての見解をお伺いいたします。

ロ クラスター発生リスクの高い介護分野では、職員を含めた即応的な検査体制の充実が重要と思うがどうか。

また、介護老人保険施設においても全国でクラスターが発生しました。
札幌市の介護老人保健施設では、感染確認や対応が遅れ、
さらに感染者の入院が遅れたこともあり大規模クラスターが発生しています。
クラスター発生リスクの高い介護の分野においては、
職員も含めた形での即応的なPCR検査体制の充実が重要であると考えますが、
県としての見解をお伺いいたします。

ハ 海外渡航が緩和される中、多くの国では陰性証明等の提出を求めている。水産業界をはじめ、ビジネス目的の海外渡航者に対するPCR検査の実施についてどうか。

また、経済活動の本格的な再開を今後進めていくなかで、
ビジネス目的での海外渡航を増やしていかなければなりません。
他国も同様に海外渡航を緩和していくなかで、
多くの国々は日本から出国する前にまず日本でPCR検査を受け、
陰性証明と行動計画を相手国大使館などに提出して審査を受け、
相手国に到着してもう一度PCR検査を受けることになっているようです。
現在、わが国では医師が必要と判断しなければ無症状者はPCR検査が受けられず、この点が大きな課題となっています。
本県においては、ビジネス目的の海外渡航者に加え、水産業界においても課題が生じており、
今後この点をきめ細やかに見ていく必要があります。
ビジネス目的の海外渡航のためのPCR検査について県の見解をお伺いいたします。

(2)歯科医療について

イ 入院又は施設・自宅待機している感染者や濃厚接触者が、歯科的急性症状を生じ、治療を希望した場合の歯科医療の対応について、どのような見解か。

六月二十三日、自民党の県議会議員で構成される宮城県歯科医療議員協議会が開催され、
宮城県歯科医師連盟の細谷会長をはじめとする歯科医師の先生方と、
県議十一名が新型コロナウイルス感染症の歯科診療への影響について意見交換を行ったところです。

新型コロナウイルス感染症の影響により、
歯科医院も受診控えをはじめとして大きな影響を受けています。
また、感染者及び濃厚接触者が、入院または施設・自宅待機となっている場合に、
歯科的急性症状を生じ治療を強く希望した場合、
歯科医療はどのように対応するのか、県としての見解をうかがいます。

ロ 一般診療所と歯科診療所への支援に格差があると聞くが、我が県の支援策を含めた所見はどうか。

次に、今回の新型コロナウイルスの影響により医療機関に対して
実施される緊急経済対策についてお伺いします。
医療機関は今回のコロナウイルスの影響により受診控えが顕著に表れてまいりました。
特にかねてより歯科経営は設備投資が大きく損益分岐点の高い経営にならざるをえないといわれており、
単価を上げることができない構造になっています。
そのことにより大きな経済的影響を受けているにもかかわらず、
持続化給付金など緊急支援策が利用しにくい業種となっております。

今回、医療機関や医療従事者に対する特別給付金を支給する動きが全国の自治体で進められており、
新型コロナウイルスと戦う医療従事者のみなさまに感謝とともに現実的な支援を進めることは重要なことであると考えます。
しかし、支援策のなかで医科と歯科に大きな格差があることが問題となっています。
もちろん、新型コロナウイルスの患者を受け入れた医療機関と、
そうでない医療機関への支援に格差があるというのであれば、それは納得がいくところであると思いますが、
一般診療所と歯科診療所への支援策に大きな格差がある場合、
その根拠はどのようなものであるか明確である必要があります。

歯科医療機関は資材不足のなか、一般の医療診療所よりリスクが高いと言われており、
コストも経費が多くかかる傾向があるとされています。
日本歯科医師連盟の調査によれば、受診控えは医科を超えているとの結果も出ているとのことです。

支援政策における医科・歯科の格差について県としてどのように考えるか、
医科・歯科医療機関に対する本県の支援策についての取り組みとあわせてお伺いいたします。

ハ 以前から要望のある歯科医療担当部署の設置及び歯科医師の県職員採用について所見はどうか。

こうした危機対応のときに、県保健福祉部に歯科医療担当部署がないということは大きな課題であります。
かねてより歯科業界からは、歯科医療の担当部署を設置してほしいという要望が出されており、
私もその必要性を感じるところであります。

また全国を見ると歯科の担当部署がない自治体であっても、
職員として歯科医師を採用し、その役割を果たしているところもあるようです。
口腔衛生会誌の調査によれば、政令市においても、
歯科保健の担当者として歯科医師が採用されている事例も多く見られるようです。
県として歯科医療担当部署の設置及び歯科医師の県職員採用についてどう考えるか見解をお伺いいたします。

(大綱三は明日以降に続けます)

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【渡辺勝幸一般質問要旨】

【大綱1】アフターコロナの宮城県政について以下4点について知事の所見を伺いたい。

(1)今回の感染拡大を受けて、未来に向けた新たな政策を取り入れる観点から県政を大きく見直すべきと考えるがどうか。また、富県躍進の理念を掲げる次期総合計画の策定に当たり、感染症で大きく変化した社会の状況をどう取り入れていくのか。

(2)国内回帰とグローバル分散について

 イ 国の補助金による支援もあり、生産拠点の国内回帰や分散化が進みつつあることを踏まえ、県内への企業誘致を進める好機と考えるがどうか。

 ロ インバウンドや県産品の輸出先を一国に依存するのではなく、リスク回避の観点からターゲットを複数化する視点も重要と考えるがどうか。

(3)感染拡大により、我が県の農業にも大きな影響が生じているが、農業者に対する支援はどう進めているのか、飲食店を含めた外食産業など農産物の販売先を確保する取組も含めてどうか。

(4)少子化対策として、合計特殊出生率を重視するほか、生涯未婚率を低下させる未婚男女の出会いの機会創出といった結婚を支援する政策も重要と考えるがどうか。

【大綱2】新型コロナウイルス感染症拡大防止対策について以下2点について知事の所見を伺いたい。

(1)PCR検査の拡大について

 イ 出産を予定する妊婦全員に対するPCR検査の実施を希望する声もあるが、所見はどうか。

 ロ クラスター発生リスクの高い介護分野では、職員を含めた即応的な検査体制の充実が重要と思うがどうか。

 ハ 海外渡航が緩和される中、多くの国では陰性証明等の提出を求めている。水産業界をはじめ、ビジネス目的の海外渡航者に対するPCR検査の実施についてどうか。

(2)歯科医療について

 イ 入院又は施設・自宅待機している感染者や濃厚接触者が、歯科的急性症状を生じ、治療を希望した場合の歯科医療の対応について、どのような見解か。

 ロ 一般診療所と歯科診療所への支援に格差があると聞くが、我が県の支援策を含めた所見はどうか。

 ハ 以前から要望のある歯科医療担当部署の設置及び歯科医師の県職員採用について所見はどうか。

【大綱3】県立高校のエアコン設置等教育の諸課題について以下3点について知事及び教育長の所見を伺いたい。

(1)将来的な生徒の減少や高校再編を踏まえながらも、県立高校の普通教室へのエアコン設置を段階的に進めていくべきと思うが所見はどうか。

(2)オンライン授業の実施体制整備に向けて、予算の更なる拡充とともに早急にICT機器の確保に動くべきであるが、今後のICT機器整備について所見はどうか。

(3)教育現場における拉致問題への取組状況及び今後の対応方針について、アニメ「めぐみ」を上映した学校数と併せてどうか。

【一般質問要旨ここまで】
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質問内容についてのご感想、
ご意見、ご質問などいただければありがたく存じます。

すべてにお返事はできませんが、
今後の活動に役立ててまいります。

⇒ 「渡辺勝幸 宮城県議会県政活動報告」(ブログ)