【渡辺勝幸代表質問】【大綱3後半】健康と福祉について【第393回宮城県議会】

 

 

9月26日、
第393回宮城県議会(令和6年9月定例会)において、
渡辺勝幸は自由民主党・県民会議を代表して、
代表質問に立ちましたので、

このメルマガで数回に渡って、
質問の内容等についてお伝えしたいと思います。

5回目として、

大綱3後半 健康と福祉について

その内容をお伝えしたいと思います。

 

【大綱3】健康と福祉について

(5)医療的ケア児の保護者からは保育所探しに苦労しているとの声があり、就園支援を含め、さらにきめ細やかな支援体制を構築すべきと思うがどうか。

次に、医療的ケア児への就園支援についてお伺いいたします。

先日、ある医療的ケア児の保護者の方とお話をする機会がありました。
その方は、お子さんの保育園探しに非常に苦労された経験をお持ちで、
その方の知り合いの医療的ケア児の保護者の方も、現在保育園探しに非常に苦労されていらっしゃるとのことでした。
佐賀県では、令和四年度から「佐賀県医療的ケア児等就園支援コーディネーター」を配置し、こうした課題に取り組んでいると伺っています。

わが県としては、医療的ケア児等相談支援センター「ちるふぁ」を開設し、
種々の課題の解決に尽力をしていただいていることに大変心強く思っておりますが、
こうした就園支援も含め、今後さらにきめ細やかな支援体制を構築していくべきであると考えます。
県としての見解を伺います。

 

(6)ニートやひきこもりなど働きづらさを抱えた方々への政策支援は喫緊の課題であり、就労困難者の相談窓口だけでなく、継続的かつ重層的な支援を進めるべきと思うがどうか。

次に、「働きづらさ」を抱えた方々への政策支援について伺います。

福岡県就労支援協同組合では、障害者就労支援事業所の横断的な活用による効果を検証するため、日本財団の支援でモデル事業を行っています。
宮城県もこのモデル事業に本年度から参画し、NPO法人わたげの会が就労困難者の相談窓口となる事業が開始されていると伺っています。

障害者を支援する事業所はいま全国に多数あり、様々な政策支援が進められていますが、
一方で、障害者手帳を持っていない、ニートやひきこもりなど「働きづらさ」を抱えた方々への支援は手薄です。
そのようななか、近年わが国では労働力不足が叫ばれ、二〇三〇年には労働力不足が六百四十四万人に達する見込みであり、
わが県も含め全国で、外国人材の活用が急務となっている状況です。

外国人材の活用は必要な施策であるとは思いますが、本来の姿としては、就労困難となっている方々に、
働くこと、働き続けることを実現し、喜びを感じてもらえる政策支援が、優先的に必要なのではないでしょうか。

本年六月に仙台市が公表した調査によれば、仕事や学校などに行かず、家族以外の人との交流をほとんどしない「ひきこもり」状態の人がいる世帯は、回答者の「十世帯に一世帯」に上り、
現在の状況になってからの期間も、「十年以上」と答えた方が二七・一%、該当者の四分の一を超えています。
また、年齢は、五十代が最も多く一八・一%。次に四十代が一七・二%と続いていて、高齢化は確実に進んでおり、
わが県における「働きづらさ」を抱えた方々への政策支援は喫緊の課題であると感じます。
私自身も、こうした課題について地域で多くの要望や相談をいただいており、
働くことへの意欲が少しでもある方には、きっかけをつくっていく必要があると感じています。

県として、「働きづらさ」を抱えた方々への政策支援について、モデル事業に参画するだけではなく、
継続的かつ重層的な支援を進めるべきであると考えますが、見解をお伺いします。

 

(7)新型コロナワクチン後遺症患者への対応として、ワクチン接種後の副反応等に対応する医療体制と相談体制を整備することが重要と考えるがどうか。

次に新型コロナワクチン後遺症患者への対応について伺います。

厚生労働省では、「予防接種健康被害救済制度」を設け、予防接種と健康被害との因果関係が認定された方を迅速に救済するとしていますが、
申請や認定のハードルが高く、スピード感がないのが実態であるとのことです。

また、大阪府泉大津市においては、新型コロナワクチン接種後に副反応などで健康被害を生じ、
この予防接種後健康被害救済制度の申請をされた方を対象に、申請までにかかった医療費等の費用の一部を市独自の「支援金」として支給しているとのことです。

宮城県内にも現在、多くの後遺症患者がおり、
過日、後遺症患者の会の皆様とお会いしお話を伺う機会がありました。
症状が多岐にわたり、接種との因果関係も明確にならず、受診拒否をされたこともあり、
「診療難民」になっているとのことでありました。

どのような場合であっても、体調が悪い、健康状態が損なわれている方に寄り添うことは保健福祉行政の基本ではないでしょうか。
新型コロナワクチン接種後の副反応等に対応する医療体制、そして相談体制を整備することは重要であると考えますが、県としての見解を伺います。

 

(8)他県では災害医療コーディネーターに歯科医師が参画する事例もあるが、我が県においても大規模災害時の歯科口腔保健等に関する活動を強化する必要があると思うがどうか。

本年一月一日に発生した能登半島地震においては、マグニチュード七・六、最大震度七を観測し、甚大な被害が発生したところであり、
今月、石川県では記録的な大雨が発生、多くの皆様がお亡くなりになられました。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。災害は全国各地で頻発していますが、わが県における歯科分野の災害医療について伺います。

中島源陽議員を会長とする宮城県議会歯科医療議員協議会では、宮城県歯科医師会と定期的に意見交換をし、
歯と口腔の健康について勉強会を開催していますが、
大規模災害が発生した場合に出務する「災害医療コーディネーター」について、本県においては歯科医師が参画していません。
災害時には、歯周病の悪化や誤嚥性肺炎の発生により病状が悪化する恐れもあるため、
他県では災害医療コーディネーターに歯科医師が参画しているとのことです。
本県としても大規模災害時の歯科口腔保健等に関する活動を強化する必要があると思いますが、県としての見解をお伺いいたします。

(大綱4から大綱6は明日以降に続けます)

 

───────────────────────────

【渡辺勝幸代表質問要旨】

【大綱1】知事の政治姿勢について以下8点について知事の所見を伺いたい。

(1)5期目の任期が残り1年となった現時点において、この19年間を振り返り、知事自身どのような所感を持っているのか。

(2)来年の県知事選挙には現時点で出馬を考えているのか。

(3)仙台赤十字病院とがんセンターの統合について、現時点における協議の進捗及び具体的内容、現状を踏まえた病院開設に向けた今後のスケジュールはどうか。

(4)サテライト案の代替として、現時点で具体的にどのような案を考えているのか。
また、精神医療センターと仙台市立病院との連係についてはどうか。

(5)労働者健康安全機構との協議の進捗はどうか。また、協議が長期化している理由はなにか。

(6)今議会に提案された宿泊税条例について、そもそも今、何故導入しなければならないのか。

(7)納めた宿泊税が観光施策以外に使われるといった懸念が事業者から多く寄せられているが、考えはどうか。
また、基金管理する際の観光施策の定義はどうか。

(8)宿泊事業者等への説明会を数多く開催したが、県として十分な情報提供と意見聴取を行い、理解と共感を得ることはできたのか。

【大綱2】地方振興の課題について以下3点について知事及び警察本部長の所見を伺いたい。

(1)県内市町村は業務の効率化に迫られる一方で、地域住民の利便性向上の実現が課題となっており、他県事例のように郵便局との連携により行政サービス向上を図るべきと考えるがどうか。

(2)女川原発再稼働後の安全確保のため、UPZ区域の自治体へも手厚く財源を配分し、支援策を強化する必要があると考えるが今後の方針はどうか。

(3)交通死亡事故が前年より増加しており、交通安全施設整備の充実強化が必要であるが、考えはどうか。
また、増加する高齢者による事故対策についてどうか。

【大綱3】健康と福祉について以下8点について知事の所見を伺いたい。

(1)我が県のスポーツ政策は、喫緊の課題であると同時に他県と比べて遅れており、肥満傾向である県民が体を動かす機会を増やすためにもさらに推進すべきと考えるがどうか。

(2)県障害者スポーツ協会と富谷市との連携協定により、今後、好事例の創出や課題解決に向けた活動が期待されているが、障害者スポーツの振興のため、市町村との連携をさらに深めていく必要があると思うがどうか。

(3)インクルーシブ公園について、障害に理解のある方の参画や外国にルーツを持つ子どもたちの参加促進など、ソフト面からさらなる活用を進めていくことが重要と考えるがどうか。

(4)社会福祉法人の経営の協働化・大規模化が進む中、地域の福祉施設が消えないよう、地方の小規模法人への支援や圏域単位での連携、複数法人間での連携の促進が必要と思うがどうか。

(5)医療的ケア児の保護者からは保育所探しに苦労しているとの声があり、就園支援を含め、さらにきめ細やかな支援体制を構築すべきと思うがどうか。

(6)ニートやひきこもりなど働きづらさを抱えた方々への政策支援は喫緊の課題であり、就労困難者の相談窓口だけでなく、継続的かつ重層的な支援を進めるべきと思うがどうか。

(7)新型コロナワクチン後遺症患者への対応として、ワクチン接種後の副反応等に対応する医療体制と相談体制を整備することが重要と考えるがどうか。

(8)他県では災害医療コーディネーターに歯科医師が参画する事例もあるが、我が県においても大規模災害時の歯科口腔保健等に関する活動を強化する必要があると思うがどうか。

【大綱4】半導体工場誘致に伴う課題について以下3点について知事の所見を伺いたい。

(1)半導体工場には大量の水資源と電力が必要とされているが、水資源の枯渇リスク及び電力不足の懸念について、現時点での見解はどうか。

(2)新工場には台湾から多くの技術者が来ると聞いているが、トラブルや分断が生じないよう、我が国の伝統文化や生活ルールをしっかり伝え、地域と連携することが必要と思うがどうか。

(3)工場誘致は道路渋滞や住宅需要を生むが、渋滞解消の施策や市街化調整区域の宅地化について、どのように考えるか。

【大綱5】一次産業の振興について以下6点について知事の所見を伺いたい。

(1)食料・農業・農村基本法の改正により基本理念に定められた食料安全保障の確保を図るため、我が県としてどのような施策に重点を置いていくのか。
また、担い手の高齢化等の課題が山積している農地の確保について、見解はどうか。

(2)国のみどりの食料システム戦略では有機農業の面積拡大が目標とされているものの、人手やコスト面で普及にはまだハードルが高いと思うが、有機農業推進について、見解はどうか。

(3)有機農業の普及には、安定した供給先の確保や消費者に選択されることが必要であり、有機農産物の学校給食での利用も含め、さらなる支援を進めていくべきと思うがどうか。

(4)第3期みやぎ食と農の県民条例基本計画では、園芸産出額の倍増を目指しているが、数値を含めた具体的な現状についてどうか。また、今後の展開はどうか。

(5)近年の気温の変化により、一次産業は大きな打撃を受けており、農林水産技術の向上による課題解決を図るための研究機関への投資を積極的に進めるべきと考えるがどうか。

(6)宮城県物産振興協会では、宮城ふるさとプラザの後継店舗の検討を進めているが、国内外での県産品販売促進に併せて支援してはどうか。

【大綱6】子供たちの課題について以下2点について教育長の所見を伺いたい。

(1)県立学校へのエアコン整備が進んでいるが、普通教室における利用状況及び特別教室の整備状況と今後の方針についてどうか。

(2)学びの多様化学校について、設置自治体が少なく、私立学校に遠くから通っている状況であり、設置数の増加と遠距離通学への支援が必要と思うがどうか。

【代表質問要旨ここまで】
───────────────────────────

 

質問内容についてのご感想、
ご意見、ご質問などいただければありがたく存じます。

すべてにお返事はできませんが、
今後の活動に役立ててまいります。

「渡辺勝幸公式ウェブサイト活動報告」
⇒ https://katsuyuki.jp/category/report/

 

 

(第5130号 令和6年9月30日(月))