明日の大河ドラマは「独眼竜政宗」
今年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」は、
新型コロナウイルス感染症の影響により撮影がいったん中止、
先週の「桶狭間の戦い」で放映もストップとなりました。
撮影が再開され桶狭間以降もいずれ放映されるとは思いますが、
明日からは、戦国大河ドラマ名場面スペシャルがはじまるとのことで、
これはこれで楽しみですね。
しかも第1回は「独眼竜政宗」だそうです。
仙台藩在住の私としては見逃せないですが、
私の全国にいる友人の多くも、
けっこうこの「独眼竜政宗ファン」が多いと聞いています。
「独眼竜政宗」の平均視聴率39.7%は、
大河ドラマの歴代トップを誇っており、
主人公伊達政宗の最期を描いた最終回の最高視聴率47.8%は、
『赤穂浪士』(53%)、
『武田信玄』(49.2%)に次ぐ第3位の記録とのこと。
私も含め独眼竜政宗ファンは
全国に多いのではないかと思いますが、
昭和62年の大河ドラマですので、
平成世代のみなさんにも仙台藩在住でなくても、
ぜひ一度見ていただきたいなと思うところです。
伊達政宗は大河ドラマになるくらい波乱万丈な人生、
そして多くの名場面、名セリフを残しているのですが、
有名な「伊達政宗五常訓」というものがあります。
歴史学的にはその存在に諸説あるようですが、
言葉そのものを味わうという意味では、
なるほどと感じるいい言葉です。
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伊達政宗五常訓
仁に過ぎれば弱くなる。
義に過ぎれば固くなる。
礼に過ぎれば諂へつらいとなる。
智に過ぎれば嘘をつく。
信に過ぎれば損をする。
気ながく心穏やかにして、よろずに倹約を用い金を備うべし。
倹約の仕方は不自由を忍ぶにあり、この世に客に来たと思えば何の苦もなし。
朝夕の食事は、うまからずとも誉めて食うべし。
元来、客の身なれば好き嫌いは申されまい。
今日の行くを送り、子孫兄弟によく挨拶して、娑婆の御暇申するがよし。
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何事もやりすぎるとよくないわけで、
私も少しずつこの意味が分かるようになってきました。
人生は元来、客の身であって、
私自身も任期を与えられた四年間は「仮の身」であるという感覚があるので、
この部分に共感するところです。
仮の身でなく、
我が身であると強く考えてしまうと、
どうしても我が強くなって、
主観に過ぎてしまい、
結果として大事な判断を間違えてしまうもの。
バランスは大事だなとあらためて感じるところです。
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馬上少年過
世平白髪多
残躯天所赦
不楽是如何
馬上少年過ぐ
世平らかにして白髪多し
残躯天の赦す所
楽しまずして是を如何にせん
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これは晩年、政宗が詠んだ五言絶句です。
隠居した若林城(仙台市若林区)で詠んだといわれていますが、
人生を最後まで楽しんだ政宗を感じさせます。
いずれにしても、伊達政宗があって
今の仙台があり、宮城があるわけですので、
伊達政宗の大河ドラマ、伝記などまだ触れていないという方には、
ぜひオススメしたいところです。
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(第3560号 令和2年6月13日(土)発行)