参院選立憲民主党の石垣のり子氏が主張する「消費税ゼロ」をどう実現するのか答えてほしい
参院選立憲民主党公認候補の石垣のり子氏が、
「消費税をゼロにするべき」
と主張しているとのことで、
6月14日の河北新報の記事に掲載されていました。
私も税金はゼロであれば助かるなあと思いますし、
消費税がゼロになると喜ぶ人は多いかなとも思います。
そこで実際に消費税がゼロになるということは
どういうことか、考えてみました。
平成31年度政府予算を読んでみますと、
歳入のうち「消費税収」は、【19.4兆円】となっています。
⇒ https://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2019/seifuan31/01.pdf
そして歳出を見ると、
文教科学費で【5.4兆円】
防衛費で【5.2兆円】
公共事業費で【6兆円】
食料安定供給で【1兆円】
エネルギー対策で【0.9兆円】
経済協力で【0.5兆円】
がかかっています。この合計で消費税収とほぼ同じ【19兆円】。
つまり、教育、科学技術、防衛、公共事業、
食料安定供給、エネルギー対策、経済協力の政策をすべてゼロにすると、
消費税はゼロでもやっていけるということになります。
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その昔、民主党という政党がありましたが、
マニフェスト(政権公約)で、
政府が隠している埋蔵金を明らかにすれば、
ムダが省け国民の税負担は軽くなると主張し、
国民の圧倒的支持を受けて政権を獲得しました。
あのころ、私は国会議員の秘書でしたが、
街頭で自民党のビラを配ると、
受け取られた瞬間に破り捨てられ、
罵声を浴び続けたものです。
さらには自民党支持者の多くが今回ばかりは自民党に入れない、
民主党を支持すると言って、
選挙においては民主党が地滑り的圧勝。
政治の世界はガラリと変わったことを思い出します。
その後の結果として、
民主党政権がどうなったかは御存じの通り。
平成23年の東日本大震災においては、
菅直人総理、枝野幸男官房長官、そして松本龍環境大臣、
蓮舫内閣府特命担当大臣、仙谷由人内閣官房副長官、
福山哲郎内閣官房副長官らが中心となった内閣で、
大混乱でした。
震災を経験した後、
私は一浪人として民主党政権を見ていましたが、
何度も怒りが沸き上がったものです。
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話を戻しますが、
19.4兆円の税収がある消費税をゼロにするという主張そのものは、
議論の前提として理解はできます。
しかし、この19.4兆円をゼロにした後、
「教育、科学技術、防衛、公共事業、
食料安定供給、エネルギー対策、経済協力の政策をすべてゼロにする」
という主張なのか、
もしくは別の税金をつくって歳入に充てるのか、
消費税をゼロにするという主張をするならば、
石垣氏はその対案を出すべきであると思います。
当時の民主党政権では、
政府が隠している「埋蔵金」があるからそれを充てる、
という「対案」でしたが、
結果はなんと「埋蔵金はなかった」というものでした。
今回、石垣氏を公認した立憲民主党と、
推薦する共産党、社会民主党、
支持する国民民主党の方々は、
この「消費税ゼロ」政策を支持するならば、
19.4兆円をどうするのかを明らかにするべきです。
当選してから消費税をゼロにして、
対案はありませんでは、
わが国の政治が混乱するだけであり、
それでは困ります。
「消費税をゼロにする」という主張を見て、
ひさしぶりにあの頃の民主党政権を思い出したところです。
<参院選>宮城選挙区擁立の石垣氏「消費税ゼロ」立民に波紋 党方針から踏み込む(河北新報)
⇒ https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201906/20190614_11016.html
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【引用ここから】
<参院選>宮城選挙区擁立の石垣氏「消費税ゼロ」立民に波紋 党方針から踏み込む
立憲民主党が参院選宮城選挙区(改選数1)に擁立する
ラジオ局アナウンサー石垣のり子氏(44)の消費税廃止の訴えが、
党内外に波紋を広げている。
党の税率引き上げ反対の方針から踏み込んでいるためで、党幹部らも対応に苦心する。
対する自民党陣営は「パフォーマンスだ」と突き放し、静観の構えだ。
「庶民を苦しめる消費税はゼロでいい。上げるべきは賃金だ」。
石垣氏は仙台市青葉区で1日行った街頭演説で力説した。
傍らに立った立民の枝野幸男代表は苦笑いするしかなかった。
立民は10月に予定される消費税率引き上げには反対の立場で、
消費税の必要性については言及していない。
税率引き上げは旧民主党政権時代の2012年、
自民、公明両党との3党合意を経て決まった経緯もあり、党幹部の歯切れは悪い。
枝野代表は街頭演説後の取材に
「石垣氏は(党方針を)理解して公認を受けたと思っている」とかわすのが精いっぱい。
福山哲郎幹事長も4日の記者会見で党内見解の不一致を問われ
「政策に理解を深めてもらえるよう努力する」と言葉を濁した。
元財務相で党県連顧問の安住淳衆院議員(宮城5区)は
5月下旬にあった石垣氏の後援会事務所開きで、
消費税を巡って1時間ほど電話で議論したことを披露。
「党の政策が壁になるかもしれないが、乗り越えようとするパワーは大したものだ」と持ち上げた。
石垣氏は取材に対し「市民感覚で議論できないなら、自分が立候補する意味がない」
と話し、廃止の訴えを続ける考え。
「急に0%にするのは難しいかもしれないが、累進制を加味した新たな税制の在り方を考えたい」とも述べた。
自民にとって消費税はできるなら避けたい争点だけに、
現職愛知治郎氏(49)の陣営の見方は冷ややかだ。
愛知氏は「国民受けを狙ったパフォーマンス的な政策は必ず見透かされる」と言い放った。
石川光次郎県連幹事長は「枝野氏が当時深く関与した3党合意を全く顧みていない。
野党第1党の候補者の発言としてはあまりに不見識ではないか」と疑問を呈した。
【引用ここまで】
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