令和3年(2021年)の政治経済見通し

以前からこのメルマガでも指摘していますが、

「未来を予測することは一定程度可能である」

と私は思っています。

たとえば令和3年5月10日に渡辺勝幸は46歳になる!

とか、

令和3年7月23日に、東京オリンピック開会式が行われる!

ということは、
もう予定として決まっているわけです。

と去年も書きましたが、実際には開催されませんでしたので、
想定外の事態はありえますが、
99%の確率で未来を予測することは可能であるといえるでしょう。

私がむかし永田町で働いていたとき教えられたことは、
政治的作業の一番要の部分は

「日程を作ること」

だということでした。

だれがいつどう動くか?

これを知っていると、その後の動きが解るし、
世の中の制度がどのように変わっていくかも、
未来の日程が解れば推測できるようになります。

永田町に限らず
ビジネスにおいてもそうですね。

したがって、
どんな種類の手帳を使うか、
アナログかデジタルかということも大事かもしれませんが、

「手帳に書いてあることをどう見ていくか」

ということのほうが重要なわけです。

もちろん人の気持ちや、
突発的災害、事故、人の死などで、
情勢が大きく変化することはありますので、
そこもシミュレーションのひとつです。

令和3年は、
「新型コロナウイルス感染症の収束次第の年」となりそうです。

令和2年の予測は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、
全世界でことごとく、予測が意味のないものとなってしまいました。

国際情勢も、アメリカも中国も、
アジアもヨーロッパも、
「コロナ次第」という状況が継続するでしょう。

日本政治の世界では、

「衆議院の解散総選挙がいつになるのか」が課題です。

10月の衆議院任期満了を目前にして、
どのタイミングで解散をするのか、
これも「コロナ次第」ということにはなりますが、
10月という期限が見えてきています。

菅政権に代わる政権が樹立されるか、
継続されるかはこの衆院選の結果が大きな分岐点となりそうです。

野党の再編も注目されます。
立憲民主党と国民民主党が合流し、
大きな野党が生まれつつあります。

総選挙に向けてこれが加速するとみるのが常識でしょうが、
前後も含め注目ですね。

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日本経済については、
令和2年前半のコロナによる落ち込みが大きかったものの、
後半は持ち直してきたという見方が主でした。

しかし第三波が想定より大きいものとなりそうであり、
経済にはさらなる大打撃となっているとみられます。

カギはオリンピック。
東京五輪が予定通り開催できる状況となれば、
関連需要・マインド改善といった五輪効果に、
政府の景気対策による後押しも加わり、
個人消費は再び回復に向かうとなるでしょう。

一方、現在の状況をみると、令和3年(2021)の1-3月期は、
きびしい状況になりそうです。

感染拡大と天候にもよりますが、
倒産する企業が急増し、金融に大きな影響が出てくると、
令和2年より厳しい経済になる可能性もまだあるといえます。

経済活性化と感染防止の両立を目指すアフターコロナのなかで、
「デジタル化による経済活性化」が一つの指針となるでしょう。

様々なエコノミストの予測では、
新型コロナ流行前の水準を回復するのは、
令和5(2023)年といわれています。

日本経済の重要局面であると言える状況です。

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さて、国際的な情勢としては、
これも「コロナ次第」を含め、
「米中の覇権争い」を軸として展開
していくことでしょう。

各国政府・中央銀行は戦後最大規模の財政出動を含む
あらゆる政策手段を総動員していますが、
その成果は様々です。

オーソドックスな世界経済見通しは、
ワクチンの大規模接種開始を受け、経済活動制限が大幅に緩和される。
これにより、世界の景気回復は4~6月期から加速するというもの。

ワクチンの経済効果が前倒しになれば、景気楽観論。
後ろ倒しになれば、ネガティブ予測ということで、
これもやはり「コロナ次第」というところです。

アメリカでは、バイデン政権が誕生し、
その政策がどのように進められるのか、

増税を公約とし、大規模な財政支出を明言していますので、
就任後の政権運営が注目されるところです。

ヨーロッパでは感染拡大が続いており、
イギリスでは「コロナ変異ウイルス」の拡大が懸念材料。

イギリスの経済の落ち込みが、
ヨーロッパ経済へ大きな影響を与える可能性が大きいでしょう。

また、欧州委員会は、現在、
「グリーン投資のための分類システム (“タクソノミー”)」
気候変動緩和・適応分野の最終案を調整しており、
環境・エネルギー分野のグリーン投資が
どのように政策として推進されるのかという点も注目です。

中国は、世界に先駆け景気回復、
その後の感染者の抑え込みにも成功し、
主要指標が改善傾向を示しています。

しかし国内・国際移動の指標は大きく落ち込んでおり、
個人消費が力強いとは言えない状況です。

また国有企業の経営悪化が急増しており、
これもまた懸念材料といわれています。

香港の混乱や習国家主席の強権的統治への反発、
ウイグル・チベット問題なども注視していかねばなりません。

またコロナ禍において、中南米諸国は、
元来、高債務水準にあったことから、
財政出動せざるを得ない状況にあったコロナ禍においては、
中南米が世界経済回復の足かせとなりかねないということもあり、
要注目です。

来年の地政学リスクとしては、
北朝鮮、イラン、香港が注目されます。

どのように政策運営を進めていくか、
わが国にとっても判断が重要な年となりそうです。

大転換期の世界において我が国がどう進むべきか、
宮城県の進むべき方向はどうあるべきか、
年末年始考えてみたいと思います。

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【令和3年(2021年)の予定】

1月1日 英国の欧州連合(EU)離脱実現

1月20日 米国バイデン大統領就任式

1月 通常国会召集

2月11-17日 春節(旧正月)休暇

3月11日 東日本大震災から10年

3月 中国全国人民代表大会

6月18日 イラン大統領選挙

6月-7月 東京都議会議員選挙

6月 世界貿易機関(WTO)閣僚会議 アスタナ・カザフスタン(2020年から延期)

未定 主要7か国首脳会談 G7サミット・英国(2020年から延期)

7月 東京都知事選

7月6日 米国が世界保健機関(WTO)から脱退(予定)

7月23日 中国共産党建党100周年

7月23日-8月8日 第32回夏季オリンピック(東京オリンピック)開催。
8月24日-9月5日 第16回夏季パラリンピック(東京パラリンピック)開催。

9月5日 香港立法会(議会)選挙(2020年から延期)

9月19日 ロシア連邦下院選挙

9月26日 ドイツ連邦議会(下院)選挙(メルケル首相引退)

9月 自民党総裁選挙

9月 臨時国会召集

10月1日-2022年3月31日 ドバイ国際博覧会(2020年から延期)

10月 衆議院議員任期満了

11月 アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議(バーチャル開催)

10月30-31日 主要20か国・地域首脳会議(G20サミット イタリア)

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来年は丑年。
丑年の相場格言は「つまづき」

令和3年の干支は「辛丑」。
十干が「辛(かのと)」で、十二支が「丑(うし)」。

「辛」は痛みを伴う幕引き、
「丑」は殻を破ろうとする命の息吹、そして希望。

アフターコロナの世界をつくると考えれば、
大きな転換点に私たちはいま立っているといえるでしょう。

世界の大転換期にあって、
諸外国との平和を維持しながらも、
わが国の原点に立ち返り、
日本のあるべき姿をもう一度考えていかなければなりません。

日本が果たすべき役割を考えながら、

地元の若林区と宮城県の発展を推進するため、
「新たな時代をつくる」種まきをしていく年としたいと思います。

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令和2年の「渡辺勝幸」についてのアンケート(令和2年12月)
⇒ https://surveynuts.com/surveys/take?id=192876&c=5000117441LHTL
【締切は令和3年1月10日(日)23:59です!】

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(第3760号 令和2年12月30日(水)発行)