飲食店の売上をすぐにあげる方法

最近私がいただくご相談の内容は起業から離れたものが多いですが、つくる仙台の活動が活発であったときには、経営のご相談をいただくことが多くありました。

起業したいという相談が多かったわけですが、なかには既に経営をはじめて数年たっているが売上が低迷している、資金繰りが厳しい、そういう相談が多くありました。

その解決の手法については、お伝えしたりセミナーで説明したりしてきたわけですが、

「飲食店の売上を上げる方法」

について今日はお伝えしたいと思います。

この手法を読んで、「もうそんなことはすでにやっているよ」、という経営者の方も多いと思いますが、意外と知られていないことであるので、お伝えしたいと思います。

それはまず第一に、

「メニュー1品目の価格、原価、日別売上個数を把握する」

ということです。

そんなのやっているという方はまずよいわけですが、飲食店を始めてこれをやっていない方が意外とけっこう多くいらっしゃいます。

まじめな経営者の方でも、最初はやっていたがだんだんめんどくさくなっていまは見ていないという人もいらっしゃいます。

ラーメン屋さんなら味噌ラーメン、チャーシューメン、ぎょうざなど、メニューごとに価格と原価をしっかり把握し、毎日どれくらいの個数が売れているかメニュー別に把握します。

まずはこの把握が第一で、
その次にやることは「ABC分析」です。

この「ABC分析」を定期的に実施し見直しをかけていき、
売れ行きやメニューの変更、価格設定につなげていきます。

それでは「ABC分析」とは何か。

これは「売上」と「利益」を
メニューごとに分析する手法です。

「売上」「利益」ともにABCランクに分類します。
原価と価格がわかっていれば、
メニューごとに「利益」を見ることはできますね。

まず、「売上」の多いものをA、中ぐらいをB、少ないものをCとします。
次に、「利益」の多いものをA、中ぐらいをB、少ないものをCとします。

「売上」Aかつ「利益」Aであれば、
それはそのお店の最重要メニューです。
メニュー表で強調したり、もっと売れる販売戦略を考えるとよいですね。

「売上」Aかつ「利益」Bのメニューは、
黙っていても売れるので、よく見ておかなければなりません。

「売上」Bかつ「利益」Aのメニューは、
必要なメニューであり、注文数を増やせるような工夫が必要。

「売上」Aかつ「利益」Cのメニューは、
これはやっかい。価格を再設定したり、原価を見直すことも必要。

「売上」Cかつ「利益」Aのメニューは、
見過ごされているもったいないメニューなので、
メニュー表の強調や、押し出し、提案を考えるとよいですね。

たとえば「売上」Cかつ「利益」Cのメニューは、
廃止することも検討する必要があります。

よく売れているけれども少しももうからないメニューが
どれかということがわかっているかどうか。
わかっているならば、値上げをするのか、量を落とすか、原価を再設定するか。

そうでなければ、人気はあるのですから、
季節限定セール商品にして利益度外視で販売するという手法もあります。

飲食店の経営をされている方は、
日々大変なことと思います。
私たち消費者の見えないご苦労、努力がたくさんあることと思います。
そして毎日忙しく、数字を把握する暇なんかないという方も多いことでしょう。

しかしこうした経営分析をやっていない方が、
数字を把握し、メニューを変えるだけで、
すぐに売り上げが上がった、利益が上がったという事例は本当に多いです。

過去につくる仙台でも成功事例がいくつもありました。

まずは足元を固めるということで、
メニューの把握から始めてみてはいかがでしょうか。