衆議院本会議、消費税減税法案の退席について思うこと

11月6日の衆議院本会議で、
消費税減税・支援金法案の採決を前に、自民党の議員で退席をされた方が複数いるとの報道がありました。
私は本会議場では3列目なので、
当選回数の多い先輩議員の席のことはわからず、
後から報道で知ったところです。
今回の消費税減税・支援金法案は、
党の総務会で了承され、正式決定。
党議拘束がかかった法案です。
私は初当選以来、
多くの先輩議員にたくさんのことを教えていただきましたが、
「自民党では政策の議論に当選回数は関係ない。
地元の課題、自らの信念を党内議論では積極的に発言するべき。
しかし党で決定されたことについては様々な思いがあっても、
飲み込んで一致団結して一つの方向へ進む。
それが自民党であり、党として決定に責任を持つうえで、大切な姿勢だ。」
という趣旨のお話を一人ではなく、
多くの先輩議員からいただきました。
とはいえ、それでも納得がいかないという政治家もいらっしゃるだろうなとは思いますし、
議場での賛否が政治家の意志を表す最も重要な場面ですから、
ときに党議拘束に反して反対する人もいるでしょうし、
退席する人もいるだろうとは思います。
しかし私が今回、最も違和感を抱いたのは、
自民党のトップまで務めた方が、
政策への異論を理由に採決に加わらなかったことです。
党内には、さまざまな意見があって当然です。
財源や政策の効果への懸念も、十分に議論されるべきです。
しかし同時に、議論を重ね、正式な手続きを経て出した結論には、党として責任を持つ必要があります。
町内会でたとえれば、今も役員を務める前会長が、
役員会でまとめた案を総会に諮る段になって、採決の前に席を立つようなものです。
異なる意見をまとめる苦労を知る方だからこそ、
周囲は「なぜ、この場面で」と感じるのではないでしょうか。
党のトップは、異なる意見を持つ議員をまとめ、
党としての決定に責任を負う立場です。
その重みを経験された方には、ご自身の行動が党全体に及ぼす影響にも、責任を持っていただきたいと思います。
さらに伺いたいのは、正式な党の決定をどう受け止め、党のトップの経験者として今回の退席をどう位置づけておられるのか、という点です。
自らの信念を貫くことと、組織の決定に責任を持つこと。その両立にどう向き合うのか。
党をまとめる苦労を知る方だからこそ、
結束を支える側に立っていただきたい。
党を率いた方だからこそ、
ご自身の言葉で説明していただきたいと強く思うところです。
(第5898号 令和8年11月7日(土))