【渡辺勝幸一般質問】【大綱3】環境は経済であり、農業もまた経済である【第380回宮城県議会】

9月15日、
第380回宮城県議会(令和3年9月定例会)において、
渡辺勝幸は一般質問に立ちましたので、

このメルマガで数回に渡って、
一般質問の内容等についてお伝えしたいと思います。

3回目として、

大綱3 環境は経済であり、農業もまた経済である

内容をお伝えしたいと思います。

【大綱3】環境は経済であり、農業もまた経済である
以下3点について知事の所見を伺いたい。

(1)地球温暖化への対応が経済成長の機会になるとの認識が広がりつつあり、
我が県の経済戦略の根幹に環境分野を位置づけ、
グリーン成長戦略として打ち出すべきと思うがどうか。

次に、大綱三点目「環境は経済であり、農業もまた経済である」についてお伺いいたします。

環境政策は常に進化しており、
ビジネスの世界においても「サーキュラー・エコノミー」、循環経済が注目されています。

経済モデルとして、「取って、作って、捨てる」という時代は過去のものとなり、
これからは「再びつくることができるようにつくる」、
そんな時代になるという意味でもあります。

しかしよく考えてみると、わが国の文化は「循環経済」を大切にしながら、
近江商人の「三方良し」の理念を経営哲学として取り入れてきた企業も多く、
受け入れやすい概念であるとも言えます。

そして昨年十月、菅政権は「二〇五〇年カーボンニュートラル」を宣言し、
今年六月には、経済と環境の好循環をつくっていく産業政策として
「グリーン成長戦略」を打ち出しました。
地球温暖化への対応は、「成長の機会」であると捉える時代に入り、
企業はもちろんのこと、地方自治体の取組が今後ますます問われる時代になってくるものと思われます。

政府は成長が期待される産業を十四分野取上げ、高い目標を設定し、
あらゆる政策を総動員すると宣言しており、菅政権になってから、
環境分野は経済成長を左右するテーマと位置付けられており、
富県みやぎの根幹に環境分野を位置づけるぐらいの転換が本県にも必要なのではないでしょうか。
知事が率先して取り組んできた水素エネルギーの分野にとどまらず、
本県のグリーン成長戦略を打ち出していくべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

(2)農業分野では、地産地消や食育の取組を震災復興と並行して進めることにより
需要の創出を図ることが重要である。
これまでの施策の評価と今後の取組についてどうか。

続いて、農政についてお伺いいたします。
環境分野もそうですが、農業分野においても、
宮城県として産業政策としてとらえ、成長戦略を描きながら、
競争力強化を図っていかなければなりません。

宮城県の政策評価である、
令和二年『宮城の将来ビジョン及び宮城県震災復興計画 成果と評価』においては、
「学校給食の地場産野菜などの利用品目数の割合」について、達成率はランクCの七七・二%、
また、「環境保全型農業取組面積」についても達成率は八〇・七%となっており、
「地産地消や食育を通じた需要の創出と食の安全安心の確保」についての施策は
「やや遅れている」との評価がなされているところです。

先月、経済商工観光委員会調査に同行し、
仙台市若林区にあります「JRフルーツパーク仙台あらはま」を訪問いたしました。
東日本大震災による津波により、その全てがのみこまれてしまった荒浜地区に、
観光果樹園、加工体験、そして震災復興の観点から、
被災した六郷・七郷地区の農家と連携した、直売所が設けられています。

食育も含め、震災復興と地産地消を同時に進めながら、
需要の創出が今後ますます重要になってまいります。
施策の評価も含め、今後の取組について県の見解をお伺いいたします。

(3)農産物の輸出に関して国は大きな目標を掲げており、
我が県としても潜在的な力を発揮する好機と思うが、
今後の取組の方向性について、県産農産物の輸出額の推移と併せてどうか。

次に、本県の農産物輸出についてお伺いいたします。
農林水産省輸出・国際局の統計資料によれば、
令和三年の農林水産物・食品の輸出額は、一月から七月の累計で、
六千七百四十億円と、前年比プラス千五百九十四億円の三十一%増となり、
政府が当面の目標としてきた「年間一兆円」が史上初めて達成される見込みとなりました。

当初私は、安倍政権で掲げられた平成三十一年までに一兆円の輸出額という目標は、
かなり野心的な数字であり、達成は難しいものと思っていたところ、
このコロナ禍において目標が達成されそうであるということに驚き、
またさらに政府は「二〇三〇年までに農産物輸出五兆円」という
現在の五倍の大きな数値目標を掲げるとのことで、驚きに驚きを重ねているところであります。

しかし、本県にとってこの政府目標は大きなチャンスであり、
宮城県の農業が従来より持っていた潜在的な力を大いに発揮する機会でもあります。
県として、県産農産物輸出に今後どのように取り組んでいくのか、
その方向性を伺うとともに、県産農産物の輸出額について最新の数字と推移について、
その内容も含めてお聞かせください。

(大綱三から五は明日以降に続けます)

質問内容についてのご感想、
ご意見、ご質問などいただければありがたく存じます。

すべてにお返事はできませんが、
今後の活動に役立ててまいります。

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【渡辺勝幸一般質問要旨】

【大綱1】東京2020オリンピック・パラリンピックのレガシー継承について
以下3点について知事の所見を伺いたい。

(1)世界の人々への感謝など、復興五輪のテーマは大会終了後も
レガシーとして継承していくべきであり、今後この考え方をどう生かしていくのか。

(2)レガシーという観点からも、障害者スポーツの推進に更なる取組が必要と思うが、
今後の方向性についてどうか。

(3)障害を持ったアスリートの雇用促進と障害者雇用の現状についてどうか。

【大綱2】村井県政四期十六年をどのように見ているか
以下4点について知事及び教育長の所見を伺いたい。

(1)首長の多選批判に対する現状の認識について、知事就任前の見解と併せてどうか。

(2)復興を経た我が県だからこそ、コミュニティに着目した政策が重要であり、
担い手となる青少年を育成し地域の活性化に取り組むべきと思うがどうか。

(3)福祉分野に関して、今後更なる取組の充実を期待するが、
新・宮城の将来ビジョンの方向性も踏まえ、認識はどうか。

(4)若い世代に妊娠・出産や不妊に関する知識を伝えることは重要であり、
大学生向けに実施しているセミナーの対象を高校生などにも拡げる必要があると思うがどうか。

【大綱3】環境は経済であり、農業もまた経済である
以下3点について知事の所見を伺いたい。

(1)地球温暖化への対応が経済成長の機会になるとの認識が広がりつつあり、
我が県の経済戦略の根幹に環境分野を位置づけ、
グリーン成長戦略として打ち出すべきと思うがどうか。

(2)農業分野では、地産地消や食育の取組を震災復興と並行して進めることにより
需要の創出を図ることが重要である。
これまでの施策の評価と今後の取組についてどうか。

(3)農産物の輸出に関して国は大きな目標を掲げており、
我が県としても潜在的な力を発揮する好機と思うが、
今後の取組の方向性について、県産農産物の輸出額の推移と併せてどうか。

【大綱4】子供たちの将来について
以下2点について知事及び教育長の所見を伺いたい。

(1)令和5年に創立150周年を迎える小学校が多く、記念事業が計画されている。
県制150周年記念事業と一体となった取組を提案するが、記念事業の内容はどうか。
また、小学校創立150周年についての見解はどうか。

(2)東北地方で初めてとなる不登校特例校の設置を受け、
県としてその取組を支援するとともに、県内への共有を進めるべきと思うがどうか。

【大綱5】名取川水系広瀬川の洪水対策と流域治水の考え方について
以下2点について知事の所見を伺いたい。

(1)仙台市が実施する大規模雨水処理施設の整備に関して、
放流先となる広瀬川や名取川の周辺住民から水害の発生を懸念する声があるが、
仙台市との調整状況や対策についてどうか。

(2)流域治水は自治体の枠組みを超えた取組が必要であるが、
県としての方向性や課題について、認識はどうか。

【一般質問要旨ここまで】
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「渡辺勝幸 宮城県議会県政活動報告」(ブログ)
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(第4021号 令和3年9月17日(金)発行)