事業を進めるときはペンギンの口の中をイメージする

様々な事業を進めるとき、
政治活動を進めたり、企業経営を進めたり、
学級運営、試合を進める監督もそうであると思いますが、

「チーム全員が一つの方向を向く」

ことが基本であると思います。

何か物事を進めるときに、一人でも反対の方向を向いていたりすると、
なかなか事業は進みません。

どんな立場であっても、一つのチームで物事を進めるときには、
まず同じ方向を全員が向いていれば、
素晴らしい力が発揮されることは、
多くの事例から感じ取れるのではないかと思います。

さて、水族館にはペンギンがいます。

このペンギンはかわいらしく、
子供たちには大人気ですし、
キャラクターとしてもみんなに愛される動物の一つです。

このペンギンには実は歯がありません。

鳥類だからないのだそうですが、
歯がないけれども魚をスルスルっと食べる場面を
見たことがある人は多いのではないでしょうか。

ペンギンは魚をくわえた瞬間に、
あっというまにペロッと平らげてしまいます。

歯がないのになぜそういうことができるかというと、
ペンギンには口の中に、

「歯舌」

というとげとげがあり、
このとげがすべて乱れず同じ方向を向いているのだそうです。

歯舌の一本一本の力は弱くても、
すべてのとげとげが同じ向きになっていることで、力が強くなり、

魚はペンギンにくわえられた瞬間に、
逃げることはできない、そういう状況に追い込まれるのだそうです。

一人ひとりの力が同じ方向を向くことで、
大きな力となり、一つの事業を成し遂げることができる。

これが途中でちがう方向を向いている力が現れると、
魚は押し戻されるのでしょうね。

人間が進める事業も一緒であると思います。

一つの方向に向かって、みんなが少しずつ力を合せれば、
大きな事業も簡単に完遂することができるものです。

リーダーは、その方向を示すことも大事ですが、
みんなが一つの方向を目指しやすいように場をつくることも大事ですね。

ペンギンのちいさな「歯舌」が大きな魚をも飲み込む姿から、
私たちも学ぶことがあるように感じたところです。

⇒ 「ペンギンのお口の中は」(仙台うみの杜水族館)

(第3618号 令和2年8月10日(月)発行)