【渡辺勝幸一般質問】答弁要旨(前半)【第373回宮城県議会】

6月25日、
第373回宮城県議会(令和2年6月定例会)において、渡辺勝幸は一般質問に立ちましたので、
このメルマガで数回に渡って、一般質問の内容等についてお伝えしました。

今回は、質疑に対する答弁内容について、お伝えしたいと思います。

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【答弁要旨(前半)ここから】


【大綱1】アフターコロナの宮城県政について

(1)今回の感染拡大を受けて、未来に向けた新たな政策を取り入れる観点から県政を大きく見直すべきと考えるがどうか。また、富県躍進の理念を掲げる次期総合計画の策定に当たり、感染症で大きく変化した社会の状況をどう取り入れていくのか。


知事の答弁:新型コロナウイルス感染症の拡大により、県民生活や地域経済の幅広い分野に甚大な影響が生じているが、今回の事態を契機として、アフターコロナにおける社会の在り方や価値観の変化に対応しながら、様々な課題の解決を目指していくほか、今後のリスクへの備えとして、産業活動などにおける変化への対応力や、持続可能性を高めていくことが、求められているものと認識。
次期総合計画の策定に当たっては、こうした視点を取り入れ、今後の感染症への備えなど、将来の不測の事態にも対応できる持続可能な地域社会を構築していけるよう、検討を進めていく。

(2)国内回帰とグローバル分散について

イ 国の補助金による支援もあり、生産拠点の国内回帰や分散化が進みつつあることを踏まえ、県内への企業誘致を進める好機と考えるがどうか。


知事の答弁:新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大によって脆弱性が顕在化したサプライチェーンの強靭化を図るため、国は、国内で生産拠点等の整備を行う企業に対する大規模な補助金を創設した。
県では、こうした国の動きを受け、国の補助金に上乗せする独自の補助制度を創設し、7月の募集開始を目途に、現在、制度の詳細について検討している。
すでに県内外の企業からの問合せが複数あり、企業の投資判断を促す上で、大きな効果があるものと考えている。
私は知事就任以来、自ら先頭に立って、企業誘致に取り組んできたが、この機を好機と捉え、企業の我が県への進出を一層進めていく。

ロ インバウンドや県産品の輸出先を一国に依存するのではなく、リスク回避の観点からターゲットを複数化する視点も重要と考えるがどうか。


経済商工観光部長の答弁:海外との経済交流は、その時々の国際情勢によって大きく影響を受けるため、これまでも特定の地域に依存することなく、インバウンドについては台湾、中国、韓国、香港を重点地域としつつ、タイ、欧米豪などからの誘客も図ってきた。
また、県産品の輸出については、個々の企業の経営判断に委ねられる部分が大きくなるが、アジア地域に加えて北米やEUなど複数の国・地域において販路開拓を支援してきた。
今後も様々なリスクが発生することを前提として、その影響を極小化していくためには、分散を図って行くことが必要と考えている。
そのような観点をしっかりと踏まえながら、複数の国・地域をターゲットにインバウンド誘客事業を展開するとともに、海外事務所や現地サポートデスクを活用し、企業のニーズに応じた海外進出・販路拡大の支援を実施していく。

(3)感染拡大により、我が県の農業にも大きな影響が生じているが、農業者に対する支援はどう進めているのか、飲食店を含めた外食産業など農産物の販売先を確保する取組も含めてどうか。


農政部長の答弁:新型コロナウイルス感染症の影響により我が県農業においては、和牛肉や花きの需要が減少し、価格が下落するなど、大きな影響が出ている。
これらの影響を受けている農業者を支援するため、県では、国の緊急経済対策も活用しながら、営農継続に向けた経営支援を行うとともに、県産農産物の販路の確保に向けた取組を支援しているところ。
特に、今後の県産農産物の販路の確保に当たっては、新型コロナウイルスに対応した新しい生活様式を踏まえ、インターネットなどを活用した家庭内需要の取り込みや、新たなサプライチェーンの構築とあわせた外食・中食産業における需要喚起が重要と考えている。
県としては、影響を受けた農業者の経営継続に向けた支援をしっかりと行い、将来的に我が県の農業と食品産業が持続的に成長できるよう支援していく。

(4)少子化対策として、合計特殊出生率を重視するほか、生涯未婚率を低下させる未婚男女の出会いの機会創出といった結婚を支援する政策も重要と考えるがどうか。


知事の答弁:少子化の要因については、晩婚化・晩産化や子育て環境などによる夫婦の平均出生子供数の減少に加え、未婚率の上昇の影響が大きいと考えられることから、結婚を希望する男女を支援し、50歳時点での未婚割合を示す生涯未婚率を低下させることが、少子化対策として重要であると認識している。
県では、平成28年度に「みやぎ青年婚活サポートセンター」を設置し、結婚相談業務のほか、婚活イベントや親の交流会の開催を通じ、出会いや結婚を希望する方々を支援しており、累計でパートナー紹介535組、成婚85組など一定の成果を上げている。
県としては、現在策定中の次期総合計画で「子ども・子育て」を政策推進の新たな柱に位置づけ、総合的な少子化対策に全力で取り組むこととしており、結婚支援についても、AIを活用したマッチングシステムなど先進的取組を行っている都道府県の事例も参考に、「婚活サポートセンター」の機能強化や若い世代のライフプラン形成の支援など、より効果的な施策を検討していく。

【大綱2】新型コロナウイルス感染症拡大防止対策について

(1)PCR検査の拡大について

イ 出産を予定する妊婦全員に対するPCR検査の実施を希望する声もあるが、所見はどうか。


知事の答弁:新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、妊婦は、自身のみならず胎児の健康等について、強い不安を抱えて生活しており、不安を抱えた妊婦への支援は大変重要であると認識。
県では、国の第2次補正で計上された妊産婦総合対策事業を活用し、希望する妊婦が検査を受けるための経費の補助を行うこととした、追加提出予定の補正予算案に計上したところであり、できる限り早期の実施に向けて関係機関と調整を進めているところ。

ロ クラスター発生リスクの高い介護分野では、職員を含めた即応的な検査体制の充実が重要と思うがどうか。


保健福祉部長の答弁:介護分野については、利用者と職員との距離が近く、接触頻度も高いことから、クラスター発生リスクが高い分野であると認識。
そのため、施設内で患者が発生した場合は、保健所が施設職員とも連携して積極的疫学調査を実施し、無症状であっても濃厚接触者に該当する方については、速やかに陽性者を発見する観点から、全員を検査対象とすることによって、できるだけ感染拡大につながらないよう努めていく。

ハ 海外渡航が緩和される中、多くの国では陰性証明等の提出を求めている。水産業界をはじめ、ビジネス目的の海外渡航者に対するPCR検査の実施についてどうか。


経済商工観光部長の答弁:現在、ビジネスを目的とする渡航者へのPCR検査は実施していないが、水産業をはじめ、海外ビジネスを展開する企業からは、渡航後、早期に現地で活動できるようPCR検査の実施が必要との声が寄せられている。
他国の例では、中国と韓国の間で、PCR検査を条件としたファストトラックという入国規制緩和措置が開始されており、その他の国においても、PCR検査結果が陰性である健康証明書の提示を入国時に求める動きが出てきている。
現在、国でも海外との往来再開に向けた渡航者のためのPCRセンターの設置など、検査体制の拡充が検討されている。
県としては、引き続き国の動向を注視し、必要な要望を行っていく。

【答弁要旨(前半)ここまで】

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【渡辺勝幸一般質問要旨】

【大綱1】アフターコロナの宮城県政について以下4点について知事の所見を伺いたい。
(1)今回の感染拡大を受けて、未来に向けた新たな政策を取り入れる観点から県政を大きく見直すべきと考えるがどうか。また、富県躍進の理念を掲げる次期総合計画の策定に当たり、感染症で大きく変化した社会の状況をどう取り入れていくのか。
(2)国内回帰とグローバル分散について
イ 国の補助金による支援もあり、生産拠点の国内回帰や分散化が進みつつあることを踏まえ、県内への企業誘致を進める好機と考えるがどうか。
ロ インバウンドや県産品の輸出先を一国に依存するのではなく、リスク回避の観点からターゲットを複数化する視点も重要と考えるがどうか。
(3)感染拡大により、我が県の農業にも大きな影響が生じているが、農業者に対する支援はどう進めているのか、飲食店を含めた外食産業など農産物の販売先を確保する取組も含めてどうか。
(4)少子化対策として、合計特殊出生率を重視するほか、生涯未婚率を低下させる未婚男女の出会いの機会創出といった結婚を支援する政策も重要と考えるがどうか。

【大綱2】新型コロナウイルス感染症拡大防止対策について以下2点について知事の所見を伺いたい。
(1)PCR検査の拡大について
イ 出産を予定する妊婦全員に対するPCR検査の実施を希望する声もあるが、所見はどうか。
ロ クラスター発生リスクの高い介護分野では、職員を含めた即応的な検査体制の充実が重要と思うがどうか。
ハ 海外渡航が緩和される中、多くの国では陰性証明等の提出を求めている。水産業界をはじめ、ビジネス目的の海外渡航者に対するPCR検査の実施についてどうか。
(2)歯科医療について
イ 入院又は施設・自宅待機している感染者や濃厚接触者が、歯科的急性症状を生じ、治療を希望した場合の歯科医療の対応について、どのような見解か。
ロ 一般診療所と歯科診療所への支援に格差があると聞くが、我が県の支援策を含めた所見はどうか。
ハ 以前から要望のある歯科医療担当部署の設置及び歯科医師の県職員採用について所見はどうか。

【大綱3】県立高校のエアコン設置等教育の諸課題について以下3点について知事及び教育長の所見を伺いたい。
(1)将来的な生徒の減少や高校再編を踏まえながらも、県立高校の普通教室へのエアコン設置を段階的に進めていくべきと思うが所見はどうか。
(2)オンライン授業の実施体制整備に向けて、予算の更なる拡充とともに早急にICT機器の確保に動くべきであるが、今後のICT機器整備について所見はどうか。
(3)教育現場における拉致問題への取組状況及び今後の対応方針について、アニメ「めぐみ」を上映した学校数と併せてどうか。

【一般質問要旨ここまで】

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すべてにお返事はできませんが、今後の活動に役立ててまいります。

⇒ 「渡辺勝幸 宮城県議会県政活動報告」(ブログ)