あけましておめでとうございます!─平成31年は己亥(つちのとい)
あけましておめでとうございます。
新年のごあいさつを申し上げます。
昨年はみなさまにはお世話になり、
ありがとうございました。
今年はいのしし年です。
丁寧に見ると、己亥(つちのとい)年となります。
「己(つちのと)」は明るい中天の太陽、
「亥(い)」は暗闇の新月を象徴しているそうです。
「己」は中天の太陽、生命の循環中もっとも精力が横溢する時期を意味しています。
生命があふれて真っ盛りを迎えた時期を指し、
同時に正しい姿の自分という意味もあるのだそうで、
昨年の戊は「土の兄」でしたが、
今年の己は「土の弟」に当たります。
今年もすべての中心的存在である土の年になります。
それなら今年は絶好調の年かと考えてしまいがちですが、
東洋には古くから中庸思想というものがあります。
何事もほどほどがよく、
行き過ぎるとマイナスになるというもので、
絶好調と考えると「落とし穴が潜む年」ということにもなるわけです。
それでは「亥」はどんな年でしょうか。
十二支を唱えてみるとわかるように、「子」に始まり「亥」に終わります。
「子」とは、種子が土の中で発芽をまさに迎えた瞬間を意味し、
「丑・寅・卯・辰・巳」と芽が徐々に育ち、
「午」で陰陽の転換点を迎え、
「未・申・酉・戌」と結実。
そして最後の「亥」で地面に落ちた種が土中へ埋まり、
次世代の生命へと繋がっていく。
そんな意味があります。
むかしは時計もこの十二支で表され、
時代劇などで「子の刻」と言えば真夜中12時。
「正午」と言えば12時、
午を境に午前午後となります。
つまり「亥」とは、
生命が収蔵された核を意味し、
次へのタスキを渡す大切な準備期間を意味しています。
非常に安定した状態で次の年の始動を待つ準備期間。
次の段階へとステップアップするタイミングをじっと狙って待つのが、
「亥」
なんですね。
ちなみに「亥」には無病息災を願うほか情熱といった意味合いも含まれています。
実際には災害や事故などが発生しやすい年であるともいわれます。
阪神大震災が発生した1995年は亥年、
関東大震災も1923年、亥年。
1995年には地下鉄サリン事件も発生しています。
さらに60年前の「己亥」1959年はどんな時期だったか。
景気がよい年で「岩戸景気」と呼ばれた好景気のさなかでした。
また、今上天皇がご成婚された年でもあり、
テレビ中継されたパレードに多くの人が見入りました。
一方、戦後有数の大きな被害をもたらした「伊勢湾台風」が日本列島を襲ったのは1959年。
世界的に見れば、キューバ革命やチベット蜂起などが発生した年。
国内外を問わず、歴史に残る出来事がありました。
はたして今年はどんな年になるでしょうか。
まとめると、「己亥(つちのと・い)」は、
ステップアップする大事な時期にもかかわらず、
あふれんばかりの精力がそれを邪魔してしまう、
そんな難しい年と言えます。
調子に乗り過ぎて落とし穴に落ち、
来年以降のチャンスを失いかねないという年。
それでは今年はどうしたらよいのか。
ちなみに六十干支を基準に分類された納音という概念でいくと、
「己亥」は「平地木」になるとのことで、
これは野中の一本杉の様に
平地に真っ直ぐ立つ孤高の木を指していて、
寂しく孤立しているが、ひとり茂っている様を表すのだそうです。
その姿から東洋占術では、
「迷わず信念を持って継続すれば吉運が舞い込む」
との解釈を当てています。
今年はいのしし年だからと「猪突猛進」しようという人が
世の中にたくさん出てくる年になるわけですが、
本来は、来年から始まる新しい年のために
しっかり準備をするという年になるわけですね。
今年チャレンジをするという方も、
志を立て信念をもって、
今までなしてきたことを引き続き継続しながら、
なすべきことをしていくことが大事な年です。
「平常心」が重要な年になるといえるでしょう。
私たちそれぞれの人生においても
今年は「平常心」が重要な年かもしれません。
平成31年は「己亥」。
今年は私自身の選挙の年に当たり、
4月には統一地方選、5月には御代替わり、
7月には参院選、8月には仙台市議選、
そして10月に宮城県議選となります。
自民党宮城県連青年局長としても、
選挙の最前線で戦う年となります。
宮城の青年世代の代表として、
今年も平常心を保ちながら政治家としての務めを果たしてまいりたいと思います。
本年もなにとぞよろしくお願いいたします。
平成31年元旦
宮城県議会議員 渡辺勝幸