いじめが起こる原因とは何か?

平成30年12月、宮城県議会において、
「宮城県いじめ防止対策推進条例」を制定しました。

いかなる理由があってもいじめは許されるものではない、
ということを基本に、
県の責務や基本的施策、体制整備や重大事態への対処などを、
条文に書き込み、四年という月日が経ちました。

月日の過ぎ去るのは早いですね。

いじめの定義は何かなど、様々な議論をしたことを思い出します。

当時は専門家の先生をはじめ、いろいろな方のお話を伺いましたが、
子供の世界だけではなく、大人の世界にもいじめはありますね、
と言われたことなども思い出します。

結局のところ、いじめがエスカレートする時というのは、

「あいつをいじめてもよい理由がある」

と認識した時から、いじめっ子のアクセルは踏まれてしまうようです。

いじめの原因で最も多いと言われているのが、

「異なるものへの拒絶反応」

とされています。

「みんなとちがうことをした」
「みんながやっていることをやらない」

異なるものには徹底的ないじめが起こることが多いようです。
そしてその場においては、「いじめ」ではなく、
自分は「正義感」でやっているんだという認識を持つこともあるようです。

またほかに多いいじめの原因として、
いじめっ子が大きなストレスを抱えていることも指摘されています。

家庭に原因があったり、学校に原因があったり、
様々ですが、先生をはじめ支援体制が機能すると、
いじめっ子もいじめられっ子も助かることになりますので、
ストレスを解消するためのフォローをすることも大事ですね。

そして、さらにいじめの原因として、

「自己保身のため、傍観者となる」

というものもあります。

自分がターゲットにされないために、傍観する。
結果として、この傍観が、いじめを助長することにつながっていきます。

とはいえ、誰しも傷つきたくないので、
このケースもままあるように感じます。

いじめには、いろいろな理由があります。
背景もその事情も、理由も様々あるとは思いますが、

安心して楽しい学校生活を送るためには、
やはりこうしたひとつひとつの理由を取り除いていく作業が必要なのだろうと思うところです。

先生や保護者の方々、そして支援してくださる方々、
多くの人の手を借りてでも、
一つ一つ解決をしていくことは大事なことだと思います。

そして、子供だけではなく、大人の世界においても、
同じようなことがないか、大人が悪い手本となっていないか、
気をつけていきたいものです。

私自身も、気をつけていきたいと思っています。

(第4376号 令和4年9月7日(水)発行)