宮城県議会少子化対策調査特別委員会で富谷市役所、利府町役場を訪問
本日5月11日、
宮城県議会少子化対策調査特別委員会の県内調査で、
宮城県内の富谷市と利府町を訪問しました。
宮城県だけではなく日本全国で少子化は大きな課題となっていますが、
●「富谷市における少子化対策の現状及び課題について」(富谷市)
富谷市では、若生裕俊富谷市長にもご同席頂き、
「富谷市子どもにやさしいまちづくり事業」について、
ご説明をいただきました。
待機児童ゼロを3年連続達成し、
また市内すべての小学校敷地内に児童クラブを設置するなど、
かねてより子育て政策に熱心に取り組んでいましたが、
昨年から始まる五年間の「富谷市総合計画」において、
新たな視点として「富谷市子どもにやさしいまちづくり事業」を進めています。
これは、子供たちが、まちの活動に活発に参加し、
子供の力や子供の声がまちづくりに活かされる取り組みとのことで、
日本で5つの自治体が選ばれている、
「ユニセフの子どもにやさしいまちづくり事業(CFCI)」
に平成30年に委嘱されました。
子供にやさしいまちづくりは、もちろん先進的な取組であると感じますが、
富谷市の様々な取組によって、子供たちは主体的に公共的な関心を持っていくのだろうなと感じました。
地域の活動や市民のコミュニティ形成などに、
自らかかわっていこうというまちづくりの基本的要素を備えてくれるのだろうと思います。
●「利府町における少子化対策の現状及び課題について」(利府町)
利府町では、熊谷大町長、町役場の方々からその取組についてご説明をいただきました。
冒頭、熊谷町長からは、
少子化対策、人口増と言いながら、まちづくりの線引きについての考え方がダウンサイジング前提になっている、
というご指摘をいただき、確かにベクトルが相反する政策が同居していると感じました。
なかなか解決策は容易ではありませんが、
大目標として共有されていないということは事実であると感じました。
利府町はここ数十年、団地造成などもあり、
急激に人口が増加しましたが、令和2年初めて減少に転じています。
しかし2030年までに子育て世帯を約600世帯増加させるという前提で、
長期計画を打ち出しています。
急激に人口が増加した当時の子供たちが、
一斉に大学進学や就職に伴い転出したため、
統計上特に20代の人口が減少しているようです。
また、利府町の子育て経済支援策は充実しており、
小・中学入学支援事業で春・夏の運動着の支給、
教育・保育施設等第3子以降給食費助成事業、
産後支援サービス体験事業はじめ、たくさんの経済支援策があるようです。
最後に子育て支援策に長年携わっていらした副町長さんから、
熱心なお話がありました。
平成18年から子育て支援室を
他自治体に先駆けて設置したことも含め、
町を挙げて独自の子育て支援策に熱心に取り組まれてきたことと、
熊谷町長はじめ町職員のみなさんの熱意が、その背景にあるように感じました。
富谷市も利府町ももちろん地の利もあるとは思いますが、
首長の熱心な取組、職員のみなさんの様々な御努力を感じたところです。
私個人としては、県議会で再三取上げてきた「新生児聴覚検査事業」を
富谷市も利府町も実施をされているとのことで、うれしく感じたところです。
お忙しいところ、県内調査の機会をいただいたことに心より感謝申し上げます。
(第4257号 令和4年5月11日(水)発行)