「宮城県産米」米価下落等に伴う緊急要望を村井県知事に提出しました

本日令和3年11月12日、
宮城県議会自由民主党・県民会議の会派代表で、

村井嘉浩宮城県知事に対して、

「宮城県産米」米価下落等に伴う緊急要望

を提出しました。

10月の選挙戦も含め、県内各地から、
新型コロナ対応に関連して米価下落に伴う大きな影響が生じているとの要望をいただき、

会派農林議員連盟を中心に、会派所属議員34名の意見をとりまとめ、
本日村井知事に提出をしたところです。

米価下落は全国的な事象であるとは思いますが、
宮城県を含め稲作の盛んな地域においては影響が顕著であり、
国としての対応もあわせて要望したところです。

また、食料安全保障という観点からみても重要な課題であります。

会派の政務調査会長としては、初仕事となりますが、
佐々木幸士会長の指示のもと、遠藤隼人政調副会長とともにとりまとめたところです。

県11月補正予算含め令和4年度当初予算への反映も含め、
今後とも農政の課題にさらに取り組んでいきたいと思います。

個人的には、日本食をもう一度見直して、
ごはん食の良さをあらためて大切にしていきたいとも思ったところです。

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令和3年11月12日
宮城県知事 村井嘉浩 殿

「宮城県産米」米価下落等に伴う緊急要望について

宮城県議会 自由民主党・県民会議

 昨年来続いてきた、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、
本県の地域経済は大きな打撃を受けており、関連業種に対する緊急の経済対策が強く求められているところである。
とりわけ、行政からの営業自粛要請等により、飲食店や外食産業が受けた影響は甚大で、
業界全体の売上が大幅に減少したことに伴い、
業務用米を中心に、米の持ち越し在庫が極端な高止まりとなっている状況である。
令和3年産米の概算金についても、本県をはじめとする全国の米産地で大幅な下落傾向となっている。

古来、わが国では飢饉の折であっても、必死に次年度の種もみを守ってきたと言われているが、
今般の大きな米価下落は、稲作の存在自体が危ぶまれるほど、農家を危機的状況に陥れており、
すでに稲作農家の間では、所得の大幅な減少を受け、
令和4年産の生産意欲が減退しているという声も聞こえ始めている。
県内においては離農者が出ないよう農業を持続させることが、喫緊の課題である。

 なかでも、本県が注力してきた「だて正夢」は前年比4,300円もの下落が見られるなど、
ブランド米の概算金の下落が著しく、このまま米価の下落傾向が続けば、
生産意欲のさらなる低下が懸念されるところである。

 よって、米価を適正かつ早期に回復させるため、
「抜本的な米需給の改善」「宮城県産米の消費拡大促進」及び「次期稲作に向けた緊急支援」
を早急に実現しなければならない。

 以上のような状況を踏まえ、宮城県においては下記事項に関し、
十分な支援策を迅速に講じられることを要望する。

1、      コロナ禍により発生した過剰米在庫について、政府備蓄米の運用改善等による市場隔離や、生活困窮者や学生、子ども食堂、フードバンク等への宮城県産米提供支援を積極的に拡充する等の需給改善対策を講じること。

2、      需給調整という観点も含め、令和2年産、令和3年産の宮城県産米の海外輸出促進を図ること。

3、      令和2年産宮城県産米について、飼料用米への振替制度の創設等により、さらなる活用を検討すること。

4、      宮城県産米の消費拡大が促進されるよう、インターネットなど様々な広報手段を最大限活用し、割引・割増商品券等による消費拡大支援策を実施するとともに、健康寿命延伸の観点から日本型食生活を推進すること。

5、      宮城県産米の消費拡大が促進されるよう、販路拡大に取り組むとともに、飲食店等への消費拡大支援策や卸事業者への流通経費等の支援策を講じること。

6、      令和4年産宮城県産米の種子代に対する支援等、適正作付誘導支援策を講じること。

7、      国の制度である「収入減少影響緩和交付金(ナラシ対策)」について、概算での本年中の支払いなど、早期支払いの実施を働きかけること。当該制度による支援の対象外となる農業者への支援策を検討すること。

8、      収入保険の加入を促進し、担い手等の経営安定化を図るとともに、制度の改善や加入要件の緩和を求めること。

9、      原油価格の高騰により、営農用の燃油や石油製品を原料とする生産資材などの値上げが相次ぐなか、肥料や飼料の価格高騰も続いているが、稲作農家に限らず、価格転嫁の難しい農業の特殊性を鑑みた支援策を講じること。

10、     営農継続に係る運転資金等の融資制度について、実質無利子となるよう利子補給等により、十分な金融支援策をさらに講じること。

以上

(第4077号 令和3年11月12日(金)発行)