宮城県議会総務企画委員会県外調査で、京都府、愛知県を訪問しました

 

令和7年7月31日、8月1日、
宮城県議会総務企画委員会で、京都府、愛知県を訪問しました。

メンバーは以下の通りです。

委員名簿
【選任月日 令和6年11月21日】

委員長 渡辺 勝幸(自由民主党・県民会議)
副委員長 伏谷 修一(自由民主党・県民会議)
委員 坂下 賢(みやぎ県民の声)
委員 三浦 ななみ(みやぎ県民の声)
委員 金田 もとる(日本共産党宮城県会議員団)
委員 渡辺 忠悦(立憲・無所属クラブ)
委員 伊藤 和博(公明党県議団)
委員 菊地 忠久(自由民主党・県民会議)
委員 佐々木 賢司(自由民主党・県民会議)
委員 高橋 伸二(自由民主党・県民会議)

 

●当初の日程は、7月30日午前に仙台空港を出発して、
高知県へ向かう予定でした。

しかし残念ながら、午前8時25分に、
カムチャツカ半島付近でマグニチュード8.7の巨大地震が発生、
9時40分に津波警報が発令されました。

私たちは、ANAの伊丹行9時50分出発の便でしたので、
予定通り、飛行機内に入ったところでした。

座席に座り、シートベルトをしようと思った瞬間に、機長からアナウンスがあり、

津波警報が発表されたので、
すぐに降機して空港に戻るよう指示がありました。

そして空港2階の国内線搭乗待合室でしばらく推移を見守り、
津波警報の解除はしばらくないという判断をして、

30日夕方に解散。
津波警報が解除された場合、31日以降の日程を再開すると決定しました。

そして気象庁は、津波警報を
30日午後8時45分に津波注意報に切り替えましたので、
京都府議会での日程から調査を再開することといたしました。

 

●宮城県議会総務企画委員会県外調査一日目。
「大学生消防防災サークル支援事業『京都学生FAST(Fire and Safety Team)』について」(京都府議会)。

今回はまず、防災という政策テーマの中で、
県内調査でも消防団の在り方について調査しましたが、
県外において消防団の先進的取組について伺いたいと考えました。

今回は、京都府議会を訪問し、まずは

「京都府消防団の概要について」ご説明をいただきました。

京都府においても宮城県と同様に、消防団の条例定数を削減しており、
実団員数も年ごとに減少傾向があるとのことでしたが、

女性の団員が多く、また公務員の団員も多くいらっしゃるようでした。

また京都府では「ふるさとレスキュー事業」ということで、
消防署所から遠隔地にある中山間地における消防団を中心とした救助救急力向上に対する取組に対して、
1地域あたり100万円の支援をしているとのこと。

その他、京都府では「わがまちの消防団強化交付金」により、
消防団の活動を積極的に支援しているようです。

そして今回は、

大学生消防防災サークル支援事業『京都学生FAST(Fire and Safety Team)』

について、実際に活動している立命館大学3年生にお越しいただき、
その活動内容についてお伺いしました。

この「京都学生FAST」は、京都府内の大学生消防防災サークルで構成された、
京都府公認の学生ネットワークで、

各大学での地域に根差した独自活動に加え、「京都学生FAST」として
大学の枠を超えた活動を行っているのだそうです。

そしてここでは、地元消防団や行政、企業等、多様な主体と連携した取組を実施しています。

京都府としては、運営委員会事務局を担当し、各大学サークルの活動を支援。
補助金による活動支援、各関係機関との連絡調整、府で受けたイベント参加依頼の展開等を行っています。

平成26年に4大学でスタートしたこの取組は、
コロナで活動休止があったものの、現在は7大学で活動中とのことでした。

防災啓発活動や防災訓練へのスタッフ参加に加え、
学生消防団との意見交換会や消防団PRイベントへの参加をすることで、
防災知識の普及・啓発や、消防団への加入促進を進めていました。

実際に、京都学生FASTの学生消防団員数は、
割合として増加しているとのことでした。

実際に活動している学生さんのお話は、
防災に関する真摯な思いや、このサークルを通して貴重な経験を深められているということも感じました。

大学生消防防災サークル支援事業 「京都学生FAST」(京都府)
⇒ https://www.pref.kyoto.jp/shobo/kyotogakuseifast.html

 

●宮城県議会総務企画委員会県外調査二日目「自動運転の社会実装を目指した取組について」(STATION Ai愛知県)。

昨年秋に名古屋市鶴舞に誕生した、日本最大級のオープンイノベーション拠点。
新規事業創出を目指すスタートアップや国内外を代表する企業が入居し、
レストランやホテル、フィットネス、託児施設等を備えていました。

STATION Ai
⇒ https://stationai.co.jp/

私個人としても、最近つくる仙台を「YUI NOS」に移転したばかりでしたので、
非常に興味深く見学しました。

今回は、この「STATION Ai」で、愛知県経済産業局次世代モビリティ産業課の方から、

自動運転実装の取組

についてお伺いしました。

愛知県は自動運転の社会実装に積極的に取り組んでおり、
昨年この「STATION Ai」と名古屋駅間を自動運転車両で結ぶモビリティサービスの定期運行を実施したとのこと。

交通量の多い都市部における幹線道路の車速に沿った自動運転車両による定期運行は、全国初の取組とのことで、

だいたい時速50キロでトヨタのミニバンを運行したのだそうです。

運転席に名鉄バスのドライバーが乗車する「レベル2」ではありますが、
自動運転に向けた取組がどんどん進んでいることを感じました。

バスやタクシーの運転手さんの人手不足や、
地域交通を確保するという課題を解決するために、
自動運転は一つの新たな取組でもあります。

まだ課題はいくつもあるようですが、技術の進歩がかなり進んでいるようです。

実際に自動運転の車両を見学し乗車してみました。
今回は停車した車両見学でしたが、
日本でも新たな取組が進展していくことを期待したいと思いますし、
宮城県や国でも政策支援を進めていきたいと考えています。

 

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今回の県外調査は、津波警報により縮小し、
二か所の視察となりましたが、どちらも興味深い内容で、
先進的な取組を知ることができました。

宮城県でどう取り組むか、これからすぐに考えていきたいと思いますし、
ぜひこれを読んで、みなさんにも新たな行動を起こしていただければうれしいです。

お忙しいところ、視察を受け入れていただきました皆様に感謝申し上げますとともに、
今回伺った調査内容を、今後の宮城県における政策立案に役立ててまいりたいと思います。

ありがとうございました。

 

 

(第5438号 令和7年8月4日(月))