宮城県議会総務企画委員会で県内調査─一般社団法人女川未来会議出島プロジェクト、名取市消防本部、東北学院大学五橋キャンパス


5月23日、
宮城県議会総務企画委員会の県内調査で、
宮城県内の一般社団法人女川未来会議出島プロジェクト、
名取市消防本部、
東北学院大学五橋キャンパスを訪問しました。
今期、私は総務企画委員長を務めています。
総務企画委員会のメンバーは以下の通りです。
【選任月日 令和6年11月21日】
委員長 渡辺 勝幸(自由民主党・県民会議)
副委員長 伏谷 修一(自由民主党・県民会議)
委員 坂下 賢(みやぎ県民の声)
委員 三浦 ななみ(みやぎ県民の声)
委員 金田 もとる(日本共産党宮城県会議員団)
委員 渡辺 忠悦(立憲・無所属クラブ)
委員 伊藤 和博(公明党県議団)
委員 菊地 忠久(自由民主党・県民会議)
委員 佐々木 賢司(自由民主党・県民会議)
委員 高橋 伸二(自由民主党・県民会議)
●一般社団法人女川未来会議出島プロジェクト「離島振興・活性化・魅力PRの取組について」
女川町出島は、令和6年12月19日に、
町道女川出島線の出島大橋が開通し、
離島である出島への行き来が大きく変化しました。
私が20代の国会議員秘書時代に、
当時の安住女川町長とともに、
一緒になって財務省や国土交通省へ足しげく通い、
出島に橋を架けるための事業調査採択、予算確保の要望活動を頻繁に行っていましたが、
当時は状況が大変厳しく、
出島架橋の実現は何十年もかかるだろうという思いでいました。
残念ながら平成23年に東日本大震災があり、
それ以降、女川原発に近い離島における架橋の重要性が国でも認識されるようになり、
出島架橋本体工事は平成30年から進められていたところです。
橋が架かったことにより、
出島との行き来は抜群によくなりましたが、
出島に多くの方が訪れていただけるような新たな取組が始まっています。
その中でも「出島ストーンサークル」などのいわゆる観光地の磨き上げ、
またトレイルルートの開拓やサウナをはじめとした宿泊施設などの施設整備も進んでいるようで、こうした取組が進んでいき、出島が活性化していくことが期待されるところです。



●名取市消防本部「消防団員確保など成り手不足に係る取組について」
全国的に消防団員の確保は難しい課題となっていますが、
名取市消防本部でどのような取組をされているのか、伺って来ました。
各分団の団員の皆さんと丁寧に意見交換を行っているとのことですが、
残念ながら団としての機能が難しくなっている地域もあり、
分団の統合を検討するところもあるとのことで、
市全体の消防団員定数を令和4年に削減したとのことでした。
ただし地域によっては、学生の団員が入団し、
卒業後に消防職員となっているという好事例もあるそうです。
また機能別消防団員の導入も実施しており、
令和4年度から消防職団員OBで構成する機能別団員を組織、
マンパワーの確保に努めているそうです。
操法指導会の改善や処遇改善、行事参加サイクルの見直しなど、
負担軽減策も進めている一方で、
動画による広報も検討して新たな取組をしています。
東日本大震災において、
私の高校時代の同級生が名取市の消防職員だったのですが、
閖上地区において最後まで忠実に職務に取り組み、殉職されました。
あれから年月が経ちましたが、
友人のことを思い出しながら、
私たちの安全な暮らしを守ってくださるみなさんに、
あらためて感謝の思いが湧いてきたところです。


●東北学院大学五橋キャンパス「アーバンスクールの地元商店街等と連携した取組について」
若林区に3年前に移転した、
東北学院大学の地元商店街との連携した取組をはじめとした、
大学の地域連携について伺いました。
お話を伺った、未来の扉センターにはちょうど前の週に、
荒町商店街振興組合の総会が行われた場所で、
地域連携が進んでいることがよく分かったところです。
しかしどうしても私は地域側で見てしまいがちだったのでなるほどと思ったのですが、
大学としてはボランティアにしても地域貢献にしても、
「教育」の観点がどうであるか、
ということを重視しているということがお話を聞きながらよくわかりました。
地域や行政からしてみると、
学生さんの存在はありがたく、
どんどん活動してほしいと思うわけですが、
大学側から見ると、無償の活動であっても、
その学生にどのような教育的価値が与えられたかということを前提に考えられている、
ということを感じました。
東北学院大学の学生への真摯な取組と感じたところです。




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以上、今回は、
離島振興まちづくり、防災・消防、
大学と地域の連携などについて、
宮城県内の取組を調査をしたところです。
多岐にわたるテーマを一日で県内を回りましたが、
やはり実際の現場で見てお話を伺うと、
現場の取組や課題などを肌で実感する機会となります。
県内各地で、行政が様々な事業を推進していることをあらためて感じますし、
多くの皆様のおかげで、県民生活が守られていることを実感する機会ともなります。
今日訪問した3箇所は、
議会事務局はじめ様々ご推薦いただき伺った結果で、
私の推薦は一つもなかったのですが、
3箇所ともに、私の10代、20代、30代の人生にとっても思い入れの深い土地でした。
宮城県がふるさとなのだとあらためて強く感じたところです。
お忙しいところ、県内調査の機会をいただいた皆様に、
心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。
(第5368号 令和7年5月26日(月))