【渡辺勝幸代表質問】答弁要旨【大綱1後半】知事の政治姿勢について【第393回宮城県議会】

9月26日、
第393回宮城県議会(令和6年9月定例会)において、
渡辺勝幸は自由民主党・県民会議を代表して、
代表質問に立ちましたので、

このメルマガで数回に渡って、
質問の内容等についてお伝えしました。

今回は、

大綱1後半 知事の政治姿勢について

に対する答弁内容について、お伝えしたいと思います。

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【答弁要旨ここから】

【大綱1】知事の政治姿勢について以下8点について知事の所見を伺いたい。

(5)労働者健康安全機構との協議の進捗はどうか。また、協議が長期化している理由はなにか。

知事の答弁:
県立精神医療センターと東北労災病院の富谷市への移転・合築については、
昨年2月に取り交わした協議確認書に基づき、政策医療の課題解決に向けて、
労働者健康安全機構と協議を継続している。

また、県では現在、労働者健康安全機構の意向も確認しながら、
精神医療センターの移転・建替えの方向性について検討しているところであり、
その状況を踏まえて、両病院の診療連携の在り方などを改めて協議していきたいと考えている。

なお、当初の予定と比べて協議が長期化している理由としては、
精神医療センターの移転・建替えの検討が継続していることに加え、
労働者健康安全機構においても、東北労災病院をはじめ、
労災病院グループ全体の現在の経営状況を踏まえながら、
将来の病院経営の見通しなど、様々な視点から慎重に検討を重ねているためと認識している。

県としては、精神医療センターの移転・建替えの方向性について検討を進めるとともに、
労働者健康安全機構における検討状況についても随時確認しながら、
基本合意締結に向け、引き続き協議を重ねていきたいと考えている。

 

(6)今議会に提案された宿泊税条例について、そもそも今、何故導入しなければならないのか。

知事の答弁:
我が県の観光の将来を考えた場合、私が考える懸念は大きく3点ある。
1点目は、国内人口が急激に減少する中で、我が県でも2050年までに約50万人の減少が見込まれており、
県内旅行者に頼った観光では、交流人口や観光消費額の減少、
ひいては地域の衰退につながる恐れがある。

2点目は、外国人観光客が東京、京都、大阪などを巡る広域の観光周遊ルート、
いわゆるゴールデンルートといわれる地域では、宿泊税も導入しながら更なる誘客促進に取り組んでおり、
インバウンドの我が県の全国シェアが0.5パーセントに留まる中、
ゴールデンルートへの一極集中が一層進んでいく恐れがある。

3点目は、全国各地でも、国内交流拡大やインバウンドの誘客促進に向けた取組を強化しており、
東北のゲートウェイとしての役割を担っている我が県も、
これまで以上の取組を行わなければ、他の地域から遅れを取ることになり、
その結果、東北全体も含め、交流人口の縮小を招くことにつながってしまう恐れがある。

これらの懸念に加えて、我が県の観光の現状では、県全体に占める仙台圏域の宿泊者数の割合が、
震災前は6割台だったところ、現在は約8割になるなど、仙台圏への一極集中が進んでいる。
現在、仙台市においては、宿泊税を活用した更なる誘客を推進する方向であり、他地域との格差がますます拡大する恐れがある。

このような懸念を払しょくするためにも、宿泊税を活用した取組を展開し、
インバウンド需要の更なる取り込み等を図ることが必要であり、
仙台市と一体となって、仙台市を含む我が県への誘客を強力に推し進め、
さらに県内全域に送客する取組が、今まさに、必要不可欠であると考え、
今議会に宿泊税条例議案を提案した。

 

(7)納めた宿泊税が観光施策以外に使われるといった懸念が事業者から多く寄せられているが、考えはどうか。
また、基金管理する際の観光施策の定義はどうか。

知事の答弁:
法定外目的税である宿泊税は、その使途の明確化・透明性を確保することが大変重要であると考えている。

このため、宿泊税については、県議会や宿泊事業者からの御意見も踏まえ、
基金を設置して税収を管理するとともに、観光振興施策のみに充当し、
一般財源と切り分けて活用していくこととしており、使途の見える化を徹底していく。

充当施策については、東北のゲートウェイとしての役割の発揮、
インバウンド需要の取り込み、物価高や人手不足等により宿泊事業者が置かれている厳しい経営環境への対応などの方針のもと、
現時点では、4つの取組の柱建てを行った。

具体的には、地域資源を活かした宮城ならではの観光コンテンツの造成、磨き上げといった「魅力ある観光資源の創出」や、
喫緊の課題である人手不足対策といった「観光産業の活性化」、
国内外から我が県に訪れた方々が安心して快適に過ごしていただけるような「観光客受入環境整備の充実」、
さらには閑散期の誘客や長期滞在促進、インバウンド誘客に向けた「国内外との交流拡大の促進」に係る施策に充当し、持続可能な観光地域づくりに取り組んでいく。

 

(8)宿泊事業者等への説明会を数多く開催したが、県として十分な情報提供と意見聴取を行い、理解と共感を得ることはできたのか。

知事の答弁:
昨年12月以降、延べ214事業者に対する個別訪問を実施してきたほか、
みやぎ観光振興会議全体会議と圏域会議を計16回、さらに地域単位での宿泊事業者との意見交換会等を計28回開催し、可能な限りの情報提供と丁寧な意見聴取に努めてきた。
その中では、宿泊税導入による観光振興の充実に対する期待とともに、宿泊事業者の皆様の御不安や御懸念の声も多く頂戴したところであり、
こうした声にしっかり耳を傾け、同じく導入を目指す仙台市とも十分な調整を図りながら、
制度の見直しと充当施策のブラッシュアップを行った。

また、今月12日の県民説明会では、私から直接県民の皆様に説明し、大変貴重な御意見を頂戴したところ。

こうした一連の対話を通じ、皆様の理解と共感は一定程度いただけたものと考えているが、
依然、御不安や御懸念をお持ちの宿泊事業者の方がいるものと承知している。

引き続き、地域や業界の抱える課題に真摯に向き合い、宿泊事業者の皆様の気持ちにしっかりと寄り添いながら、宿泊税が導入されて良かったと思っていただけるよう、
一体となって宮城の観光の将来を築いていく。

【答弁要旨ここまで】
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【質問内容】

●大綱1前半 知事の政治姿勢について
⇒ https://katsuyuki.jp/2024/09/26/

●大綱1後半 知事の政治姿勢について
⇒ https://katsuyuki.jp/2024/09/27/

(答弁要旨大綱2から大綱6は明日以降に続けます)

 

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【渡辺勝幸代表質問要旨】

【大綱1】知事の政治姿勢について以下8点について知事の所見を伺いたい。

(1)5期目の任期が残り1年となった現時点において、この19年間を振り返り、知事自身どのような所感を持っているのか。

(2)来年の県知事選挙には現時点で出馬を考えているのか。

(3)仙台赤十字病院とがんセンターの統合について、現時点における協議の進捗及び具体的内容、現状を踏まえた病院開設に向けた今後のスケジュールはどうか。

(4)サテライト案の代替として、現時点で具体的にどのような案を考えているのか。
また、精神医療センターと仙台市立病院との連係についてはどうか。

(5)労働者健康安全機構との協議の進捗はどうか。また、協議が長期化している理由はなにか。

(6)今議会に提案された宿泊税条例について、そもそも今、何故導入しなければならないのか。

(7)納めた宿泊税が観光施策以外に使われるといった懸念が事業者から多く寄せられているが、考えはどうか。
また、基金管理する際の観光施策の定義はどうか。

(8)宿泊事業者等への説明会を数多く開催したが、県として十分な情報提供と意見聴取を行い、理解と共感を得ることはできたのか。

【大綱2】地方振興の課題について以下3点について知事及び警察本部長の所見を伺いたい。

(1)県内市町村は業務の効率化に迫られる一方で、地域住民の利便性向上の実現が課題となっており、他県事例のように郵便局との連携により行政サービス向上を図るべきと考えるがどうか。

(2)女川原発再稼働後の安全確保のため、UPZ区域の自治体へも手厚く財源を配分し、支援策を強化する必要があると考えるが今後の方針はどうか。

(3)交通死亡事故が前年より増加しており、交通安全施設整備の充実強化が必要であるが、考えはどうか。
また、増加する高齢者による事故対策についてどうか。

【大綱3】健康と福祉について以下8点について知事の所見を伺いたい。

(1)我が県のスポーツ政策は、喫緊の課題であると同時に他県と比べて遅れており、肥満傾向である県民が体を動かす機会を増やすためにもさらに推進すべきと考えるがどうか。

(2)県障害者スポーツ協会と富谷市との連携協定により、今後、好事例の創出や課題解決に向けた活動が期待されているが、障害者スポーツの振興のため、市町村との連携をさらに深めていく必要があると思うがどうか。

(3)インクルーシブ公園について、障害に理解のある方の参画や外国にルーツを持つ子どもたちの参加促進など、ソフト面からさらなる活用を進めていくことが重要と考えるがどうか。

(4)社会福祉法人の経営の協働化・大規模化が進む中、地域の福祉施設が消えないよう、地方の小規模法人への支援や圏域単位での連携、複数法人間での連携の促進が必要と思うがどうか。

(5)医療的ケア児の保護者からは保育所探しに苦労しているとの声があり、就園支援を含め、さらにきめ細やかな支援体制を構築すべきと思うがどうか。

(6)ニートやひきこもりなど働きづらさを抱えた方々への政策支援は喫緊の課題であり、就労困難者の相談窓口だけでなく、継続的かつ重層的な支援を進めるべきと思うがどうか。

(7)新型コロナワクチン後遺症患者への対応として、ワクチン接種後の副反応等に対応する医療体制と相談体制を整備することが重要と考えるがどうか。

(8)他県では災害医療コーディネーターに歯科医師が参画する事例もあるが、我が県においても大規模災害時の歯科口腔保健等に関する活動を強化する必要があると思うがどうか。

【大綱4】半導体工場誘致に伴う課題について以下3点について知事の所見を伺いたい。

(1)半導体工場には大量の水資源と電力が必要とされているが、水資源の枯渇リスク及び電力不足の懸念について、現時点での見解はどうか。

(2)新工場には台湾から多くの技術者が来ると聞いているが、トラブルや分断が生じないよう、我が国の伝統文化や生活ルールをしっかり伝え、地域と連携することが必要と思うがどうか。

(3)工場誘致は道路渋滞や住宅需要を生むが、渋滞解消の施策や市街化調整区域の宅地化について、どのように考えるか。

【大綱5】一次産業の振興について以下6点について知事の所見を伺いたい。

(1)食料・農業・農村基本法の改正により基本理念に定められた食料安全保障の確保を図るため、我が県としてどのような施策に重点を置いていくのか。
また、担い手の高齢化等の課題が山積している農地の確保について、見解はどうか。

(2)国のみどりの食料システム戦略では有機農業の面積拡大が目標とされているものの、人手やコスト面で普及にはまだハードルが高いと思うが、有機農業推進について、見解はどうか。

(3)有機農業の普及には、安定した供給先の確保や消費者に選択されることが必要であり、有機農産物の学校給食での利用も含め、さらなる支援を進めていくべきと思うがどうか。

(4)第3期みやぎ食と農の県民条例基本計画では、園芸産出額の倍増を目指しているが、数値を含めた具体的な現状についてどうか。また、今後の展開はどうか。

(5)近年の気温の変化により、一次産業は大きな打撃を受けており、農林水産技術の向上による課題解決を図るための研究機関への投資を積極的に進めるべきと考えるがどうか。

(6)宮城県物産振興協会では、宮城ふるさとプラザの後継店舗の検討を進めているが、国内外での県産品販売促進に併せて支援してはどうか。

【大綱6】子供たちの課題について以下2点について教育長の所見を伺いたい。

(1)県立学校へのエアコン整備が進んでいるが、普通教室における利用状況及び特別教室の整備状況と今後の方針についてどうか。

(2)学びの多様化学校について、設置自治体が少なく、私立学校に遠くから通っている状況であり、設置数の増加と遠距離通学への支援が必要と思うがどうか。

【代表質問要旨ここまで】
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質問内容についてのご感想、
ご意見、ご質問などいただければありがたく存じます。

すべてにお返事はできませんが、
今後の活動に役立ててまいります。

 

「渡辺勝幸公式ウェブサイト活動報告」
⇒ https://katsuyuki.jp/category/report/

(第5136号 令和6年10月6日(日))