【渡辺勝幸代表質問】【大綱1前半】知事の政治姿勢について【第393回宮城県議会】

本日9月26日、
第393回宮城県議会(令和6年9月定例会)において、
渡辺勝幸は自由民主党・県民会議を代表して、
代表質問に立ちましたので、

このメルマガで数回に渡って、
質問の内容等についてお伝えしたいと思います。

1回目として、

大綱1 知事の政治姿勢について

その内容をお伝えしたいと思います。

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【渡辺勝幸代表質問要旨】

【大綱1】知事の政治姿勢について以下8点について知事の所見を伺いたい。

(1)5期目の任期が残り1年となった現時点において、この19年間を振り返り、知事自身どのような所感を持っているのか。

(2)来年の県知事選挙には現時点で出馬を考えているのか。

(3)仙台赤十字病院とがんセンターの統合について、現時点における協議の進捗及び具体的内容、現状を踏まえた病院開設に向けた今後のスケジュールはどうか。

(4)サテライト案の代替として、現時点で具体的にどのような案を考えているのか。
また、精神医療センターと仙台市立病院との連係についてはどうか。

(5)労働者健康安全機構との協議の進捗はどうか。また、協議が長期化している理由はなにか。

(6)今議会に提案された宿泊税条例について、そもそも今、何故導入しなければならないのか。

(7)納めた宿泊税が観光施策以外に使われるといった懸念が事業者から多く寄せられているが、考えはどうか。
また、基金管理する際の観光施策の定義はどうか。

(8)宿泊事業者等への説明会を数多く開催したが、県として十分な情報提供と意見聴取を行い、理解と共感を得ることはできたのか。

【大綱2】地方振興の課題について以下3点について知事及び警察本部長の所見を伺いたい。

(1)県内市町村は業務の効率化に迫られる一方で、地域住民の利便性向上の実現が課題となっており、他県事例のように郵便局との連携により行政サービス向上を図るべきと考えるがどうか。

(2)女川原発再稼働後の安全確保のため、UPZ区域の自治体へも手厚く財源を配分し、支援策を強化する必要があると考えるが今後の方針はどうか。

(3)交通死亡事故が前年より増加しており、交通安全施設整備の充実強化が必要であるが、考えはどうか。
また、増加する高齢者による事故対策についてどうか。

【大綱3】健康と福祉について以下8点について知事の所見を伺いたい。

(1)我が県のスポーツ政策は、喫緊の課題であると同時に他県と比べて遅れており、肥満傾向である県民が体を動かす機会を増やすためにもさらに推進すべきと考えるがどうか。

(2)県障害者スポーツ協会と富谷市との連携協定により、今後、好事例の創出や課題解決に向けた活動が期待されているが、障害者スポーツの振興のため、市町村との連携をさらに深めていく必要があると思うがどうか。

(3)インクルーシブ公園について、障害に理解のある方の参画や外国にルーツを持つ子どもたちの参加促進など、ソフト面からさらなる活用を進めていくことが重要と考えるがどうか。

(4)社会福祉法人の経営の協働化・大規模化が進む中、地域の福祉施設が消えないよう、地方の小規模法人への支援や圏域単位での連携、複数法人間での連携の促進が必要と思うがどうか。

(5)医療的ケア児の保護者からは保育所探しに苦労しているとの声があり、就園支援を含め、さらにきめ細やかな支援体制を構築すべきと思うがどうか。

(6)ニートやひきこもりなど働きづらさを抱えた方々への政策支援は喫緊の課題であり、就労困難者の相談窓口だけでなく、継続的かつ重層的な支援を進めるべきと思うがどうか。

(7)新型コロナワクチン後遺症患者への対応として、ワクチン接種後の副反応等に対応する医療体制と相談体制を整備することが重要と考えるがどうか。

(8)他県では災害医療コーディネーターに歯科医師が参画する事例もあるが、我が県においても大規模災害時の歯科口腔保健等に関する活動を強化する必要があると思うがどうか。

【大綱4】半導体工場誘致に伴う課題について以下3点について知事の所見を伺いたい。

(1)半導体工場には大量の水資源と電力が必要とされているが、水資源の枯渇リスク及び電力不足の懸念について、現時点での見解はどうか。

(2)新工場には台湾から多くの技術者が来ると聞いているが、トラブルや分断が生じないよう、我が国の伝統文化や生活ルールをしっかり伝え、地域と連携することが必要と思うがどうか。

(3)工場誘致は道路渋滞や住宅需要を生むが、渋滞解消の施策や市街化調整区域の宅地化について、どのように考えるか。

【大綱5】一次産業の振興について以下6点について知事の所見を伺いたい。

(1)食料・農業・農村基本法の改正により基本理念に定められた食料安全保障の確保を図るため、我が県としてどのような施策に重点を置いていくのか。
また、担い手の高齢化等の課題が山積している農地の確保について、見解はどうか。

(2)国のみどりの食料システム戦略では有機農業の面積拡大が目標とされているものの、人手やコスト面で普及にはまだハードルが高いと思うが、有機農業推進について、見解はどうか。

(3)有機農業の普及には、安定した供給先の確保や消費者に選択されることが必要であり、有機農産物の学校給食での利用も含め、さらなる支援を進めていくべきと思うがどうか。

(4)第3期みやぎ食と農の県民条例基本計画では、園芸産出額の倍増を目指しているが、数値を含めた具体的な現状についてどうか。また、今後の展開はどうか。

(5)近年の気温の変化により、一次産業は大きな打撃を受けており、農林水産技術の向上による課題解決を図るための研究機関への投資を積極的に進めるべきと考えるがどうか。

(6)宮城県物産振興協会では、宮城ふるさとプラザの後継店舗の検討を進めているが、国内外での県産品販売促進に併せて支援してはどうか。

【大綱6】子供たちの課題について以下2点について教育長の所見を伺いたい。

(1)県立学校へのエアコン整備が進んでいるが、普通教室における利用状況及び特別教室の整備状況と今後の方針についてどうか。

(2)学びの多様化学校について、設置自治体が少なく、私立学校に遠くから通っている状況であり、設置数の増加と遠距離通学への支援が必要と思うがどうか。

【代表質問要旨ここまで】
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【大綱1】知事の政治姿勢について以下8点について知事の所見を伺いたい。

(1)5期目の任期が残り1年となった現時点において、この19年間を振り返り、知事自身どのような所感を持っているのか。

議長のお許しをいただき、自由民主党・県民会議を代表して、大綱六点、質問をいたします。
大綱一点目、「知事の政治姿勢について」お伺いします。

村井知事は平成十七年に初当選を果たして以来、県民の信頼を得て五期連続の当選を重ね、
あれから十九年の月日が経過しました。
初当選以来「富県宮城」を掲げ、トヨタ自動車東日本の誘致、
そして東日本大震災への対応やその後の復興、水産業復興特区、みやぎ発展税の導入、
東北医科薬科大学の開設、そして昨年の全国知事会長就任など、
強いリーダーシップとスピード感を持って、時には様々な批判を巻き起こしながらも、
宮城県の大きな発展にこれまで取り組んでこられましたことに、
あらためて敬意を表する次第であります。

来年秋に知事は任期満了を迎えることになり、知事の動向如何によっては、
来年は宮城県政にとって大きな節目となるのではないかとも感じています。
残り一年となった現時点において、この十九年間を振り返り、
知事ご自身どのような所感をお持ちであるか、お伺いいたします。

 

(2)来年の県知事選挙には現時点で出馬を考えているのか。

昨年の九月定例会一般質問において、私は知事に厳しく質問をしたことを思い出します。
残念ながら昨年私が抱いた知事の県政運営についての懸念は、当たってしまったのではないかと思われます。
昨年の県議選は知事の中間選挙であり、県民の評価であると申し上げたところ、知事からは「県政運営に対する一つの目安」であるとの答弁をいただきました。
結果としては十月の県議選は、自民党が過半数割れとなり、無所属の議員のご協力をいただき、何とか過半数を確保したということにはなりましたが、
「県政与党に県民が厳しい判断をした」とのマスコミ論調が多く見られました。
また、昨年質問で取り上げた「県庁内の知事とのコミュニケーション、そして県庁と県議会のコミュニケーション」については悪化しているものと感じます。

四病院の問題、宿泊税の問題はじめ知事が提案する最近の県政課題については、同様の課題がある他県においては、ここまで問題になっていないところもあるように感じます。
さらに、街頭や地域で県民の皆さんからいただく声は、「村井さん、最近、傲慢になっていないか」とか「次は村井ではダメだ」という声が、野党支持でない方々からあがっているのもまた事実であります。

年内に衆院選、来年は参院選、仙台市長選をはじめとする首長選挙、そして秋には知事選を迎えることになりますが、
この一年は宮城県にとっては大きく政治が動く年になるような予感もいたします。
このようななかで、知事ご自身が来年の県知事選に現時点で出馬を考えているのかどうかお伺いいたします。

 

(3)仙台赤十字病院とがんセンターの統合について、現時点における協議の進捗及び具体的内容、現状を踏まえた病院開設に向けた今後のスケジュールはどうか。

次に仙台医療圏の四病院再編構想について伺います。

仙台赤十字病院と県立がんセンターの統合については、昨年十二月の基本合意締結から、半年が経過したところであります。
宮城県、県立病院機構、日本赤十字社に東北大学を加えた四者で協議を進めていると聞いていますが、県民からは未だ新病院の姿が見えない状況であり、
仙台市との協議においても、救急の受入体制等新病院の機能が明らかにならないと、深い議論に至らないようにも感じるところです。

現時点における協議の進捗及び具体的内容、現在の進捗状況を踏まえた病院開設に向けた今後のスケジュールはどのようになっているのでしょうか。

次に、東北労災病院と県立精神医療センターの合築について伺います。

精神医療センターの富谷市移転については、反対の声が上がり、
県の方針も、民間精神科病院の誘致を経て、富谷への本院移転、名取へのサテライト設置と変遷してきたところです。
六月議会では知事から「柔軟かつ多角的に検討する」との表明がありましたが、そもそも現在の精神医療センターは老朽化が激しく、天井が自然に落下してけがをした方もいるほどであります。
入院していらっしゃる患者さんからすれば環境は病状の回復に大きく影響するでしょうし、センター勤務の医療従事者の皆様からは、一刻も早く結論を出してほしいという声が上がっております。

そもそもセンターの移転の大義は、名取市内で用地が確保できない中で早期の建替が必要なこと、
現在対応できていない身体合併症について総合病院との合築により対応可能とすることの二点でありました。
課題解決の観点からは、富谷市内で東北労災病院と合築することが最善かもしれませんが、様々な御意見を踏まえると、
まさに「柔軟かつ多角的な検討」によって状況を打開することが必要な状況になっており、以下二点伺います。

一点目 サテライト案の代替案として、現時点で具体的にどのような案を考えているのでしょうか。
また、仙台市との協議で話題になっている仙台市立病院との連係は、どのように関係してくるのでしょうか。

二点目 労働者健康安全機構との協議の進捗はどうなっているのでしょうか。
また、協議が長期化している理由をお聞かせください。

 

(4)サテライト案の代替として、現時点で具体的にどのような案を考えているのか。
また、精神医療センターと仙台市立病院との連係についてはどうか。

次に、宿泊税に関する県としての見解を伺います。

宿泊税の導入については、今年に入ってから様々な議論が交わされてきたところであります。
わが会派としては、所属議員三十三人の一人ずつの意見を伺いながら、ここ数カ月は会派全体でも激論を交わし、また知事はじめ県当局とも厳しい意見交換を重ねてまいりました。
賛成意見もあれば反対意見もあり、正直に申し上げれば、その温度差もまちまちで「三十三者三十三様」の様相を呈している状況であります。
八月八日には会派として、知事に申し入れをしたところでありますが、残念ながら現時点においてはその申し入れすべてを受け入れていただいたとは言えない状況にあると感じます。

しかしながら、観光振興の財源を確保し、適切な政策を推進することによって、県内各地の観光地にたくさんの方が訪れるよう、
そして交流人口も増えていくことで、宿泊事業者の方々を含め地域経済が活性化し、宮城県が元気になっていくような政治を進めることについては、
ほとんどの方が賛同されているものと思いますが、以下三点お伺いいたします。

一点目 今回提案された宿泊税条例について、そもそもいま、なぜ宿泊税を導入しなければならないのか、県としての考え方を伺います。

二点目 納めた宿泊税が観光施策以外に使われるのではないかという懸念が事業者から多く寄せられていますが、どう考えているのか。
また、基金として管理される際の観光施策の定義はどのようにお考えでしょうか。

三点目 知事本人も含めた県による宿泊事業者等への説明会を数多く開催されましたが、県として「県民、そして宿泊、観光事業者等に十分な情報提供と意見聴取を行い、理解と共感を得ること」ができたと考えていますでしょうか、伺います。

以上三点について県としての見解をお伺いいたします。
なお、現時点における、議第一一九号議案「宿泊税条例」についてのわが会派における賛否についてはその表明を留保したいと思います。

 

(大綱1後半から大綱6は明日以降に続けます)

質問内容についてのご感想、
ご意見、ご質問などいただければありがたく存じます。

すべてにお返事はできませんが、
今後の活動に役立ててまいります。

「渡辺勝幸公式ウェブサイト活動報告」
⇒ https://katsuyuki.jp/category/report/

 

 

(第5126号 令和6年9月26日(木))