「宿泊税の検討に関する会派申し入れ」を自民会派として知事に提出
現在、宮城県と仙台市が導入を検討している宿泊税について、
昨日8月8日、宮城県議会の会派「自由民主党・県民会議」として、
村井嘉浩宮城県知事に、
「宿泊税の検討に関する会派申し入れ」
を提出しました。
これは前日7日の会派内での白熱した議論を踏まえ、
知事に対して五項目の申し入れをしたものです。
その内容は以下の通りです。
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【申し入れ内容ここから】
宮城県知事 村井 嘉浩 殿
令和6年8月8日
宿泊税の検討に関する会派申し入れ
自由民主党・県民会議 会長 守屋 守武
宮城県における宿泊税の検討について、宿泊事業者18団体から反対の要望書が提出されるなど、広く理解と共感が得られておらず、新たな課税制度に対する不信感は大きい状況にある。
また、宿泊税に関する意見交換会等においても、課税制度や税収の使途、さらに従前の県の観光振興政策との比較検証等について、説明不足等を指摘する意見は多く、
会派では、現時点において、宿泊税条例の是非を県議会で判断する段階には達していないとの意見も生じているところである。
以上のような状況を踏まえ、宮城県に対して、以下の項目について申し入れする。
記
1 宿泊税については、県民、そして宿泊、観光事業者等に十分な情報提供と意見聴取を行い、理解と共感を得ること。
2 宿泊税にかかる使途をより明確化し、その政策立案にあたっては観光関係者との合意形成を進めること。また、本県の観光予算にかかる一般財源、約5億円は今後も確保するとともに財源の確保と観光施策の充実に努めること。
3 宿泊税が導入された場合には、特別徴収義務者となる宿泊事業者に対し、業務負担の軽減措置を十分に講じること。
4 宿泊税が導入された場合、免税点は、低価格帯の宿泊施設やビジネス目的の宿泊者に対して過度な負担を避け、経済的負担を軽減するよう、他府県の先進事例等を参考にして令和元年度案の二倍以上を基本に、免税点を大幅に引き上げること。また、小・中学生の宿泊については免除すること。
5 現状では、宮城県議会に示された判断材料が少ないままに議論が進んでおり、議会に対して十分な説明を尽くすこと。
【申し入れ内容ここまで】
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自民会派内でも33人の議論を集約すべく、
ここ数カ月、様々な議論や意見交換をしながら、
そして県内の宿泊事業者の方々からも意見を伺ってまいりました。
県議会議員は、県内それぞれの選挙区の代表でもありますので、
三十三者三十三様の多様な意見がありました。
したがって、集約することができたかと言えば、
なかなか難しいところはあります。
しかし会派内で役員に「一任」するということは認めていただきましたので、
修正した形で、知事宛に提案したところです。
9月18日からは宮城県議会九月定例会が始まり、
知事はこの宿泊税議案を提出すると明言しているところです。
事業者の皆さんの理解と共感が得られるよう、
県執行部にも細部にわたる政策議論を積極的に進めていただきたいと思いますし、
県の議論の進め方には不信感が生じているところでもありますので、
使途の明確化も含め、観光施策の充実が図られるような政策提案も、
今後あらためてしっかりと進めていかなければならないと考えています。
(第5078号 令和6年8月9日(金))