【渡辺勝幸一般質問】答弁要旨【大綱2】富県宮城と経済安全保障について【第389回宮城県議会】

9月13日、
第389回宮城県議会(令和5年9月定例会)において、
渡辺勝幸は一般質問に立ちましたので、

このメルマガで数回に渡って、
一般質問の内容等についてお伝えしました。

今回は、

大綱2 富県宮城と経済安全保障について

に対する答弁内容について、お伝えしたいと思います。

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【答弁要旨ここから】

【大綱2】富県宮城と経済安全保障について以下5点について知事の所見を伺いたい。

(1)経済安全保障の観点から半導体をはじめとした製造業の誘致をさらに進めるべきと思うがどうか。
また、ヘルスケアやクリーンエネルギー、航空宇宙関連産業といった分野の誘致も今後重要であると思うがどうか。

知事の答弁:
私は、知事に就任して以来、産業振興による経済の成長を通じて、福祉・教育・社会資本等の充実を図る
「富県宮城」の実現を目指し、企業誘致をその大きな柱とし、積極的に取り組んできた。

近年、米中貿易摩擦の激化やデジタル社会の進展など、国際情勢や社会環境は大きく変化しつつあり、
国においては、経済安全保障の観点からも、半導体や蓄電池などの重要物資について、
国内における生産基盤の整備を積極的に後押ししている。

特に半導体分野については、我が県には、世界最先端の研究開発を行う東北大学や、
世界的な大手半導体製造装置メーカーが立地していることから、
関連産業の誘致に向けて大きな強みになるものと認識している。

経済安全保障上、半導体をはじめとした重要な製造業は、
世界各国で激しい誘致競争が行われているが、
本県産業の発展に大きな効果が期待できることから、
国とも連携を図りつつ、今後とも私自らが先頭に立ち、積極的な誘致を展開していく。

経済商工観光部長の答弁:
我が県の基本的な誘致戦略としては、大規模な設備投資や雇用が見込める
高度電子機械、自動車、食品関連産業を最重点分野に位置づけ、
また、将来の成長が見込まれる医療・健康、環境、航空宇宙関連産業など5分野は重点分野として、
企業誘致に取り組んでいるところ。

ヘルスケア、クリーンエネルギー、航空宇宙関連産業については、
近年、その重要性が増しつつあり、市場規模の大幅な拡大も期待されることから、
重視すべき分野だと認識している。

これまでも情報収集や企業訪問を重ね、立地を進めてきたが、
仙台都市圏を中心とした人材確保の優位性や東北大学の研究開発力など、
我が県の強みをより積極的にアピールし、生産拠点や研究開発拠点の更なる立地に向けて、
一層の努力を重ねていく。

(2)処理水の海洋放出に関連して中国向けの輸出に大きな影響が出ているが、中国に依存しない輸出体制の強化を図るため、国と連携しながら、中国以外への輸出、販路開拓を推進すべきと思うがどうか。

知事の答弁:
県産品の海外販路拡大については、「宮城県農林水産物・食品輸出促進戦略」において、
水産物のほか、米、牛肉、いちご、日本酒の5品目を輸出機関品目と定め、
積極的な輸出促進施策を展開している。

福島第一原子力発電所事故に起因した県産品の禁輸措置等が、
中国をはじめ、一部の国や地域で継続する中で、今般、処理水の海洋放出により、
新たに香港での禁輸措置が講じられたことは、海外販路の開拓や輸出に取り組んできた県内事業者に大きな影響を与えるものと認識している。

これまで県では、禁輸措置を継続している中国以外への販路開拓を図るため、
水産物を中心とした東南アジア地域へのマーケティング支援をはじめ、
近年では、欧州向けの日本酒、タイ向けのいちごなど、
海外市場のニーズを踏まえた商品づくりや新しい商流の構築支援に取り組んできた。

将来にわたって、県内企業の成長を促し、豊かな宮城を実現するためには、
既存の販路の強化に留まらず、不断の販路開拓が必要であることから、
今後とも、国やジェトロなど関係機関と連携しながら、
新たに輸出に取り組む事業者や品目の掘り起こしを積極的に行い、
県産品の輸出拡大に取り組んでいく。

(3)世界各地の宮城県人会の方々は、距離は離れていても我が県を思う気持ちや県産品を売り込む意欲は強いため、県産品の海外販路開拓に生かしていくべきと思うがどうか。

知事の答弁:
海外において活発に活動されている県人会の皆様には、
海外各地と我が県の橋渡し役として、重要な役割を果たしていただいているものと認識している。

県産品の販路開拓は、世界各地に宮城のファンを獲得していく取組にほかならず、
長年にわたり、海外から宮城県を思い、現地において、愛着を持って我が県の食や文化を伝えていただいている県人会は、
みやぎの応援団であり、心強い存在であると考えている。

県としても、これまで、海外県人会があるカリフォルニア州やハワイ州において、
東北経済連合会等と連携し、米や乾麺、水産加工品など宮城県産品の輸出拡大に取り組んできた。

今回初めて参加するホノルルフェスティバルについては、
ハワイ県人会の多大なる御協力をいただくこととしており、
今後は世界各地の県人会の皆様と連携を強化しながら、
より多くの方に宮城県産品の魅力を届けられるよう、
海外への販路開拓に協力に取り組んでいく。

(4)沿線の賑わいを取り戻しつつある県道10号線について、観光の視点から戦略的に活用し、沿線市町と連携しながら地域経済活性化を促進していくことは、観光ルートの一つとしても重要であると思うがどうか。

経済商工観光部長の答弁:
県道10号線については、沿線に海を望む美しい景観や、海産物を中心とするグルメスポットを有するとともに、
東日本大震災後には、荒浜小学校などの震災遺構や震災復興伝承館が整備されるなど、
復興を象徴する観光ルートであると認識している。

県では、これまで震災により大きく減少した観光需要を回復し、地域経済及び地域社会の活性化を図るため、沿岸部交流人口拡大モデル施設整備事業により、
アクアイグニス仙台やJRフルーツパーク仙台あらはま等、沿線6施設の整備を支援してきた。

また、誘客の促進に向けては、沿線市町や大型商業施設等と連携したイベントの実施や、
商談会を通じた伊達なバス旅での商品造成のほか、SNSや各種広報媒体を活用した積極的な情報発信を行っている。

県としては、国内外に発信力のある企業をはじめ、沿線市町や観光施設等とも連携しながら、
宮城を代表する観光ルートとなるよう更なる魅力の向上に努めていく。

(5)県道10号線は賑わいを取り戻しつつある一方、渋滞が発生し、生活道路として利用する住民から不満の声が上がっているため、地域の活性化と地域住民の生活の向上は、足並みを揃えることが必要と思うがどうか。

土木部長の答弁:
県道10号である塩釜亘理線は、東北唯一の国際拠点港湾である仙台塩釜港や、
東北のゲートウェイである仙台国際空港へアクセスするなど、我が県沿岸部の産業・経済活動を支える重要な幹線道路である。

このうち、東日本大震災で甚大な被害を受けた仙台市や名取市の沿岸部においては、
復興まちづくりによる新しい市街地が形成され、集客施設や産業団地等の立地が進んだことで、
近年交通量が増加している。
特に、名取市の閖上交差点から仙台市藤塚地区までの区間では、慢性的な渋滞が発生しているほか、
その影響が、周辺地域の生活道路にも及んでいることから、
早期の渋滞緩和が喫緊の課題であると認識している。

このため、県では、昨年度、閖上交差点において、
交通量や渋滞の長さなどの調査を実施するとともに、
今年度は、調査範囲を拡大し、渋滞原因の分析を実施するほか、
仙台市においても、藤塚地区で周辺道路を含む交通量調査を行うと伺っている。

県としては、道路利用者のみならず、地域住民の円滑な交通の確保に向けて、
引き続き、仙台市や名取市と緊密に連携しながら、
周辺道路も含めた効果的な渋滞対策について検討していく。

【答弁要旨ここまで】
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【大綱1】知事の全国知事会会長就任の期待と懸念について以下3点について知事の所見を伺いたい。
⇒ https://katsuyuki.jp/2023/09/13/

【大綱2】富県宮城と経済安全保障について以下5点について知事の所見を伺いたい。
⇒ https://katsuyuki.jp/2023/09/14/

【大綱3】4病院再編問題への懸念等について以下4点について知事の所見を伺いたい。
⇒ https://katsuyuki.jp/2023/09/15/

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【渡辺勝幸一般質問要旨】

【大綱1】知事の全国知事会会長就任の期待と懸念について以下3点について知事の所見を伺いたい。

(1)全国知事会会長として進めていきたいことについての思いや、現政権に対する対峙姿勢、抱負、決意、志についてどうか。

(2)今後、知事が物理的に不在となることが増える中で、県政の政策決定過程をどのように進めるのか。
また、副知事に大きな役割を与えることも重要と考えるがどうか。

(3)宮城県議会議員選挙の結果、自民党が単独過半数割れとなった場合、知事に対する県民の信任が損なわれたと捉えることもできると思うがどうか。

【大綱2】富県宮城と経済安全保障について以下5点について知事の所見を伺いたい。

(1)経済安全保障の観点から半導体をはじめとした製造業の誘致をさらに進めるべきと思うがどうか。
また、ヘルスケアやクリーンエネルギー、航空宇宙関連産業といった分野の誘致も今後重要であると思うがどうか。

(2)処理水の海洋放出に関連して中国向けの輸出に大きな影響が出ているが、中国に依存しない輸出体制の強化を図るため、国と連携しながら、中国以外への輸出、販路開拓を推進すべきと思うがどうか。

(3)世界各地の宮城県人会の方々は、距離は離れていても我が県を思う気持ちや県産品を売り込む意欲は強いため、県産品の海外販路開拓に生かしていくべきと思うがどうか。

(4)沿線の賑わいを取り戻しつつある県道10号線について、観光の視点から戦略的に活用し、沿線市町と連携しながら地域経済活性化を促進していくことは、観光ルートの一つとしても重要であると思うがどうか。

(5)県道10号線は賑わいを取り戻しつつある一方、渋滞が発生し、生活道路として利用する住民から不満の声が上がっているため、地域の活性化と地域住民の生活の向上は、足並みを揃えることが必要と思うがどうか。

【大綱3】4病院再編問題への懸念等について以下4点について知事の所見を伺いたい。

(1)先月31日開催の精神保健福祉審議会のように政策判断の乖離があった場合に、放置したまま政策を進めることは本審議会のみならず、他の審議会にも影響が及ぶと思われるが、審議会とはそもそも何か。
また、位置付けや審議状況をどのように認識しているのか。

(2)公約について、総合的に判断して一票を投じる方や当選後に想定できなかった事案が発生することもあり、選挙時の公約とその実行には厳密性は求められていないと思うが、4病院再編に対する公約実行の厳密性についての考えはどうか。

(3)4病院再編について、本来の議論の是非ではなく、知事の強引な政治手法等に対する批判が起きているように感じているところであり、改めて4病院再編を通じてめざすもの、再編の必要性は何か説明を求めるがどうか。

(4)世界では死因の第3位となっているCOPDについて、次期みやぎ21健康プランにおいて、認知度向上等に向けた普及啓発やハイリスク者等への受診勧奨強化を取り入れるなど、健康寿命の延伸の観点の政策を推進すべきと思うがどうか。

【一般質問要旨ここまで】
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質問内容についてのご感想、
ご意見、ご質問などいただければありがたく存じます。

すべてにお返事はできませんが、
今後の活動に役立ててまいります。

「渡辺勝幸公式ウェブサイト活動報告」
⇒ https://katsuyuki.jp/category/report/

(第4752号 令和5年9月18日(月・敬老の日))