宮城県の県立都市公園にインクルーシブ遊具設置が実現されました!
現在、宮城県議会6月定例会が開会中です。
参議院選挙も公示され、選挙戦真っ最中ですが、
県議会活動もあわただしく、毎日がアッという間です。
この議会においては、個人的にうれしいことがありました。
6月22日、渡邉重益議員の一般質問に対し、
「県立都市公園にインクルーシブ遊具を整備する」
ことが示されました。
インクルーシブ遊具とは、障害の有無に関わらず子供たちが一緒に遊べるというもので、
今年3月に宮城県総合運動公園に、
8月に矢本海浜緑地に設置するとの答弁がありました。
令和3年2月県議会の一般質問で提案した、
「インクルーシブ公園」が実現し、大変うれしく思ったところです。
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【議事録引用ここから】
宮城県 令和 3年 2月 定例会(第377回) 03月03日-06号
◆三十一番(渡辺勝幸君)
(中略)
次に、インクルーシブ公園の設置についてお伺いいたします。
昨年三月、日本で初めてのインクルーシブ公園が東京都世田谷区砧公園のみんなの広場に誕生しました。
その後、東京都豊島区においても、としまキッズパークがオープン、
神奈川県藤沢市でもこの三月中旬にオープン予定など、
徐々に日本国内にインクルーシブ公園が広がりつつあります。
このインクルーシブ公園は、障害のあるなしにかかわらず子供たちが一緒に遊べる公園のことであり、
アメリカやオーストラリアでは一般的なのだそうです。
例えば、車椅子に乗ったまま遊べる遊具や身体を支えるためのしっかりした背もたれがついたブランコがあったり、
地面がゴムチップで舗装されていて車椅子や歩行器でも移動しやすいなどの配慮がなされています。
障害のある子供の親にとって子供を公園で遊ばせることはなかなか心理的にも難しく、
また、ハード面においても車椅子で入れない車止めがあったり、遊べる遊具がないという課題があるようで、
障害を持つ子供たちが体を動かす機会が少なくなっている要因の一つでもあるように感じております。
遊具の長寿命化計画の中で、更新時期にある公園の既存の遊具を改修することにより誰もが遊べて誰もが楽しめる広場にする。
このインクルーシブ公園導入にはさほど予算を必要とすることでもないように思いますし、
何よりも、身体、知的発達など障害の内容にかかわらず、
また、障害の有無にかかわらず子供たちが一緒になって遊べる場をつくるということは、
社会全体で宮城の子供を支え、障害の有無にかかわらず安心して暮らせる社会の実現を目指すという
共生社会の実現に必要な政策の一つであると考えます。
県としての見解をお伺いいたします。
◎土木部長(佐藤達也君)
大綱二点目、社会全体で支える宮城の子ども・子育てについての御質問のうち、
インクルーシブ公園の設置についてのお尋ねにお答えいたします。
県立都市公園につきましては、これまでも、だれもが住みよい福祉のまちづくり条例に基づき、
階段や斜路への手すりの設置、園路のゴムチップ舗装など、
バリアフリーやユニバーサルデザインの視点を取り入れ、整備を進めてまいりました。
加えて、近年、障害の有無にかかわらず、
子供たちが一緒に遊べるインクルーシブ遊具などを兼ね備えた公園の整備を東京都などが進めていることは承知しており、
インクルーシブ公園は共生社会の実現に向けた新たな視点であると考えております。
県といたしましては、今後、遊具の更新や新設に合わせ、
利用者や関係機関などの御意見を伺いながら先行する自治体の事例や課題なども調査し、
その導入について検討してまいります。
私からは、以上でございます。
【議事録引用ここまで】
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東京都や岩手県では既にインクルーシブ公園が設置されており、
仙台市においても実証実験が行われているとのことです。
私も実際に、今回インクルーシブ遊具が設置された、
県総合運動公園に休日の午後に行ってみましたが、楽しそうに子供たちが遊具で遊んでいました。
今後は、この遊具の利活用を推進するために、
宮城県障害者スポーツ協会の指導者等の協力をいただきながら、
障害を持った子供たちがこのインクルーシブ公園で遊ぶためのきっかけづくりや、
障害の有無にかかわらず、楽しく遊べるような仕掛けも必要であると感じました。
遊具を設置したところから次の段階への工夫が求められるところですので、
今後とも様々なご意見をいただきながら、共生社会を実現するための政策づくりに力を入れていきたいと思います。
今回は、関係機関の皆様の前向きな取組みはじめ、
渡邉重益議員にはインクルーシブ公園を取上げていただき、感謝申し上げます。
ありがとうございました。
(第4303号 令和4年6月26日(日)発行)