ご先祖様の苦労によって今の自分がある
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選挙に当選して政治家として活動を始めることと、
起業して経営者として活動を始めることは似ているなと感じています。
両方を経験してみると、
まあ、選挙の方が厳しいなとは思うのですが、
いずれにしても、一つの組織を動かしていくのは、
政治家であれ、経営者であれ、そう簡単なことではなく、
それぞれ、みんなそれなりの努力をされて、
また同時に、時の運にも出会えたことにより、
「開闢」が実現しているのだと思います。
これは、本当にありがたいことであると思います。
それでは、何かを「開闢」したわけではない、
政治家でも経営者でもない人は、
毎日働いているけれども、簡単に今の仕事に就いたのかといえば、
それもまたそうではないのだと思うのです。
ご自身が努力されたことは、もちろんあるとは思うのですが、
それぞれの仕事は、給金がいくらの仕事であっても、
その仕事を得るためには、たとえば自分が学校に通うために、
両親が努力された結果のものであったり、
ご先祖様の努力の結果としていま自分の道筋が見えている、
実はそんなことがけっこうあるものです。
NHKで「ファミリーヒストリー」という番組をやっていて、たまに見るのですが、
不思議なことに自分の何代も前のご先祖様が、いまの自分と同じ職業をやっていたり、
いまの仕事に大きな影響を与えている仕事を何代も前のご先祖様がやっていたりする、
そんなことがけっこうあるようです。
そして目には見えなかったりするのですが、
ご先祖様がよいことをした結果、
回り回って子孫である自分に返ってくるということはままあります。
その逆もありますから要注意ですが。
つまり、自分はいろんな努力をして、
それなりの仕事をいまやっている、
それはそれで素晴らしいことではあるのですが、
自分の実力だけでいまの仕事をやっているのだ、という考え方は、
世の中のおかげ、ご先祖様の努力のおかげ、
という観点が抜け落ちており、
道理に合わない。
道理に合わないことは長くは続かないものですから、
失敗してしまうということになるんだと思うんですね。
自分が世の中に生れてきたのも、
長く生きてこられたのも、
世の中やご先祖さまや、
周囲のいろんな人のおかげさまであって、
そう考えるとやはり、自分の子供や孫たちがよりよい生活を送るために、
いまこそ、頑張らなければと思い、
世の中をよくしていかなければという考え方に行きつくわけです。
(第4297号 令和4年6月20日(月)発行)