長純一さんの経済政策が知りたかった─宮城県知事選は10月14日告示、31日投票
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宮城県知事選は令和3年10月14日告示、10月31日投票となっています。
多くの県民のみなさんに、
投票所へ足をお運びいただきたいと思いますし、
衆院選などの同日選となりますので、
選挙への関心を高めていきたいなと思っています。
私は20代のころから国会議員の政策秘書をやっていたこともあり、
仕事としてはもちろんのこと、
選挙で投票をする際には、政治家の政策を分析することにしています。
支持されている政党の政策と同じ政策になる場合もあれば、
政党とは若干違う要素を持った公約が示されていることもあったり、
支持されている政党の政策と大きく異なる政策を示している人もいたりするのですが、
示されている政策をみると、
その政治家の考え方や姿勢というものも見えてくると思っています。
選挙に当選した後の活動と、選挙で訴えている政策が異なる場合もありますが、
情勢が変化した場合にはそのようなこともあり得ます。
私は常に選挙時の訴えと議会活動の一貫性と齟齬を把握しながらも、
世の中の変化には柔軟に対応していこうと決めているところです。
今回、宮城県知事選挙にあたり、
二人の出馬表明がなされていると報道されています。
一人は現職の村井嘉浩知事、
もう一人は、共産党宮城県委員会が自主支援する、
元石巻市包括ケアセンター所長で医師の長純一氏とのこと。
候補者である長さんの政策を読んでみたところ、
共産党の政策とほぼ同じであり、
医療を中心とした政策が主となっていました。
しかし読んでみて私が残念だなと思ったのは二点あります。
一点目は、
「給付金に県として上乗せ給付する」という記述がいくつもあるのに、
その財源を明示していないこと。
二点目は、
経済政策がほぼない、つまり宮城県経済をどのような手法で活性化させていくかについて、
明示されていないこと。
です。
今回候補者が二人だけで、
もし現職の村井知事との一騎打ちということになれば、
おそらく知事に対する批判票もたくさん入るでしょうし、
新人である長さんが当選する可能性は大いにあるでしょう。
最近行われた横浜市長選においては、
現職や有力な政治家を押えて、
感染症の専門家、元横浜市立大学医学部教授が当選されました。
しかし私は思うのですが、
首長には、医療だけではなく、
経済の問題、教育の問題、インフラの問題、
防災の問題、環境の問題、農林水産業の問題、介護の問題、
エネルギーの問題などなど、
あらゆる角度から中長期的な視点も踏まえて取り組まれる態度が求められます。
もちろん、医療以外の政策も、
共産党だけではなく、
ブレーンの方々がたくさんいらっしゃると思うので、
様々な分野の政策があるのだろうと思うのですが、
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止という大目標の次は、
まちがいなく地域経済の再生をどうするか、
再び経済を活性化させるにはどうするか、
というところにあるのであって、
具体的経済政策の明示が欠かせないと私は思っています。
県知事選挙における政策論は、
今後四年間の宮城県の方向性を決める重要な議論です。
そのなかで、東日本大震災からの復興も含めた、宮城県経済を、
具体的にどのような手法で盛り上げていくのか、
長さんには公約の中で出していただき、
知事との論戦をしてほしかったなと思います。
もちろん明日からの選挙期間の中で、
新たな経済政策が打ち出されるのかもしれませんので、
楽しみにしたいと思いますが、
医療以外の具体的政策論もしっかりと、
候補者同士が戦わせる県知事選にしていただき、
当選された宮城県知事と今後、
宮城県議会において徹底的に論戦をしていきたいなと思うところです。
ということで、
宮城県民の皆様には、
候補者の政策をよく読んでいただきながら、
10月31日の投票日には投票所へ、
ぜひ足を運んでいただきたいなと思う次第です。
(第4047号 令和3年10月13日(水)発行)