人は逆境でこそ磨かれる

「凧が一番高く上がるのは、風に向かっている時である。
 風に流されている時ではない。」

(ウィンストン・チャーチル)

私が失業したとき、
選挙に落選したとき、

震災の前後であったこともあり、
とても苦労していたことを思いおこします。

経済的にだけでなく、精神的にも厳しい状況であったと思い出されます。

いまは少しずつ立ち直ってきていますが、
あの頃は「逆境」が重なって、
押しつぶされそうだったと今になってみると感じます。

いま何とか、政治家として活動できるのも、
またそれ以外の様々な活動ができるのも、

そのころからたくさんの方に応援をいただき、
声をかけていただいたり、いっしょに活動したり、
志を共有する方々がいたりしたからだなと感じます。

本当にありがたいことです。
皆さんに心から感謝申し上げます。

それでも、どん底の底地を歩いているときは、
どうしてもその有難さが見えなかったときがあったなあと思います。

ネガティブな感情を持って、
自分自身を肯定できないときは、まさに「逆境」ですが、

そんなときはせっかくの応援も感じられないくらい心が凍ってしまうものですね。

「逆境」は人生にとって、とても重要であり、
「凧が一番高く上がるのは、風に向かっている時である」まさにその瞬間なのですが、

その底地を歩いているときには、
とてもそんなことは感じられません。

ではどうしたら「風に立ち向かうことができるのか」。

一つ目は、志の実現のための具体策を「継続」していくことであると思います。

二つ目は、たくさんの人に会いに行くということであると思います。

三つ目は、これはよいなと感じたことを即実行することであると思います。

他にも具体策はたくさんありますが、
人は逆境でこそ磨かれるのですね。

また、人によってはいまは「順境」であるという人もいるかと思います。
いま人生は安定している。
特に問題なく、仕事も順調であると。

そんなときは、次の「逆境」に備えた準備を始めるのがよいでしょう。
力をつけ蓄えていく。
次の逆境をどう乗り越えていくか。
そのためのリスクヘッジは何か。

いずれにしても、人生はピンチの連続であり、
定期的に「風に立ち向かう」場面が現れるはずです。

そんな場面があってこそ人生は面白いのだろうと思います。

人間は誰でも明日死ぬかもしれません。

小学生も、90歳の大先輩も、どの人間であっても、
残りの寿命は一日かもしれないし、十年かもしれません。

明日、人生が終わってしまうという想定を持って、
やるべきことをやっていきたいものです。

(第3870号 令和3年4月19日(月)発行)