ちいさな会社やお店がタダで100万円をもらって  チラシやホームページを作成する方法 ―令和2年度補正予算「小規模事業者持続化補助金」

令和2年度補正予算「小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>」
の公募要領を公開しました(中小機構)
⇒ 
https://www.smrj.go.jp/news/2020/favgos000000k9ri.html

本日4月30日、令和2年度補正予算が成立しました。
これにより新型コロナウイルスによる影響を受けた
中小企業・小規模事業者に対する支援策がスタートします。

今日は、ちいさな会社やお店が、
政府の補助金100万円をもらって、
チラシやホームページを作る方法
をお伝えします。

この制度は、

「小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>」

という事業で、明日5月1日から申請が開始になります。

第1回の締め切りは5月15日、
第2回の締め切りは6月5日
となります。

この事業、ただで100万円をもらえるわけですが、
様々要件や事業計画の策定が必要になりますので、
詳細はリンク先の公募要領をよくご覧いただければと思います。

まず、どのようなものにこの100万円を使えるか、
ということですが、イメージとしては以下の通りです。

以下の(1)から(4)の要件を満たす必要があります。

(1)補助対象経費の6分の1以上が、以下のA、B、Cの
いずれかの要件に合致する投資であること。

【「A:サプライチェーンの毀損への対応」の取組事例イメージ】

・外部からの部品調達が困難であるため、内製化するための設備投資
・製品の安定供給を継続するため、設備更新を行うための投資
・コロナの影響により、増産体制を強化するための設備投資
・他社が営業停止になったことに伴い、新たな製品の生産要請に応えるための投資

【「B:非対面型ビジネスモデルへの転換」の取組事例イメージ】

・店舗販売をしている事業者が、新たにEC販売に取り組むための投資
・店舗でサービスを提供している事業者が、新たにVR等を活用してサービスを提供するための投資
・有人で窓口対応している事業者が、無人で対応するための設備投資
・有人でレジ対応をしている事業者が、無人で対応するための設備投資
※単に認知度向上のためのHP開設は、対象になりません。

【「C:テレワーク環境の整備」の取組事例イメージ】

・WEB会議システムの導入
・クラウドサービスの導入

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この補助金は、
今までお店で売っていたものを、
ネットで販売したいというときに使えますね。

(2)策定した「経営計画」に基づいて実施する、地道な販路開拓等(生産性向上)のための取組であること。
1 地道な販路開拓等(生産性向上)の取組について

・新商品を陳列するための棚の購入
・新たな販促用チラシの作成、送付
・新たな販促用PR(マスコミ媒体での広告、ウェブサイトでの広告)
・新たな販促品の調達、配布
・ネット販売システムの構築
・国内外の展示会、見本市への出展、商談会への参加
・新商品の開発 ・新商品の開発にあたって必要な図書の購入
・新たな販促用チラシのポスティング・国内外での商品PRイベントの実施
・ブランディングの専門家から新商品開発に向けた指導、助言
・新商品開発にともなう成分分析の依頼
・店舗改装(小売店の陳列レイアウト改良、飲食店の店舗改修を含む。)
※「不動産の購入・取得」に該当するものは不可

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この販路開拓のイメージは沸きやすいのではないかと思います。

ご自身の会社やお店で、販路拡大するために、
以上のようなパターンはけっこう使えるのではないでしょうか。

(3)商工会・商工会議所の支援を受けながら取り組む事業であること。

(4)以下に該当する事業を行うものではないこと。

・同一内容の事業について、国が助成(国以外の機関が、
国から受けた補助金等により実施する場合を含む)する他の制度(補助金、委託費等)と重複する事業

※持続化補助金では、同一の補助事業(取組)について、重複して国の他の補助金を受け取ることはできません。
他の補助金を受給しているか受給予定の方は、補助金を受け取ることが可能か、
必ず、双方の補助金事務局に、予めご確認ください。

・本事業の完了後、概ね1年以内に売上げにつながることが見込まれない事業

・事業内容が射幸心をそそるおそれがあること、
または公の秩序もしくは善良の風俗を害することとなるおそれがあるもの、
公的な支援を行うことが適当でないと認められるもの

例)マージャン店・パチンコ店・ゲームセンター店等、性風俗関連特殊営業等

(5)複数事業者による共同申請の場合には、
連携する全ての小規模事業者等が関与する事業であること。

【各費目の説明】
1、機械装置等費
事業の遂行に必要な機械装置等の購入に要する経費

【対象となる経費例】
高齢者・乳幼児連れ家族の集客力向上のための高齢者向け椅子・ベビーチェア、
衛生向上や省スペース化のためのショーケース、
生産販売拡大のための鍋・オーブン・冷凍冷蔵庫、
新たなサービス提供のための製造・試作機械(特殊印刷プリンター、3Dプリンター含む)、
販路開拓等のための特定業務用ソフトウェア(精度の高い図面提案のための設計用3次元CADソフト、販促活動実施に役立てる顧客管理ソフト等)、
自動車等車両のうち、1「減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和40年大蔵省令第15号)」の
「機械及び装置」区分に該当するもの(例:ブルドーザー、パワーショベルその他の自走式作業用機械設備)、2移動販売車両

2、広報費
パンフレット・ポスター・チラシ等を作成するため、および広報媒体等を活用するために支払われる経費

【対象となる経費例】
ウェブサイト作成や更新、
チラシ・DM・カタログの外注や発送、
新聞・雑誌・インターネット広告、
看板作成・設置、
試供品(販売用商品と明確に異なるものである場合のみ)、
販促品(商品・サービスの宣伝広告が掲載されている場合のみ)

3、展示会等出展費
新商品等を展示会等に出展または商談会に参加するために要する経費

4、旅費
事業の遂行に必要な情報収集(単なる視察・セミナー研修等参加は除く)や各種調査を行うため、および販路開拓(展示会等の会場との往復を含む。)等のための旅費

【対象となる経費例】
展示会への出展や、新商品生産のために必要な原材料調達の調査等に係る、宿泊施設への宿泊代、
バス運賃、電車賃、新幹線料金(指定席購入含む)、
航空券代(燃油サーチャージ含む。エコノミークラス分の料金までが補助対象)、
航空保険料、出入国税

5、開発費
新商品の試作品や包装パッケージの試作開発にともなう原材料、
設計、デザイン、製造、改良、加工するために支払われる経費

【対象となる経費例】
新製品・商品の試作開発用の原材料の購入、
新たな包装パッケージに係るデザインの外注、
業務システム開発の外注

6、資料購入費
事業遂行に必要不可欠な図書等を購入するために支払われる経費

7、雑役務費
事業遂行に必要な業務・事務を補助するために補助事業期間中に
臨時的に雇い入れた者のアルバイト代、派遣労働者の派遣料、
交通費として支払われる経費

8、借料
事業遂行に直接必要な機器・設備等のリース料・レンタル料として支払われる経費

9、専門家謝金
事業の遂行に必要な指導・助言を受けるために依頼した専門家等に
謝礼として支払われる経費

10、専門家旅費
事業の遂行に必要な指導・助言等を依頼した専門家等に支払われる旅費

11、設備処分費
販路開拓の取組を行うための作業スペースを拡大する等の目的で、
当該事業者自身が所有する死蔵の設備機器等を廃棄・処分する、
または借りていた設備機器等を返却する際に修理・原状回復するのに必要な経費

【対象となる経費例】
既存事業において使用していた設備機器等の解体・処分費用、
既存事業において借りていた設備機器等の返却時の修理・
原状回復費用(賃貸借契約が締結されており、使用者であることが法的に確認できることが必要です)

12、委託費
上記1から11に該当しない経費であって、
事業遂行に必要な業務の一部を第三者に委託(委任)するために支払われる経費

(市場調査等についてコンサルタント会社等を活用する等、自ら実行することが困難な業務に限ります。)

13、外注費
上記1から12に該当しない経費であって、
事業遂行に必要な業務の一部を第三者に外注(請負)するために支払われる経費
(店舗の改装等、自ら実行することが困難な業務に限ります。)

【対象となる経費例】
店舗改装・バリアフリー化工事、
利用客向けトイレの改装工事、
製造・生産強化のためのガス・水道・排気工事、
移動販売等を目的とした車の内装・改造工事
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【補助率等】

この制度の補助率は、補助対象経費の3分の2以内となっています。

補助上限額は100万円。

したがって、150万円以上の補助対象となる事業費に対し、
100万円が補助されます。
150万円未満の場合は、その3分の2の金額を補助します。

【申請手続】

経営計画書を作成します。

この経営計画書の写しを地域の商工会・商工会議所に提出、
「支援機関確認書」の作成・交付を依頼します。
仙台市の小さな会社やお店の場合は、「仙台商工会議所」にご相談ください。

地域の商工会・商工会議所が「支援機関確認書」を発行するので、受け取ります。

受付締切までに、必要な提出物をすべてそろえ、郵送提出します。

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ということで、「小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>」について、
ぜひ内容を熟読いただき、この支援策を生かしていただければと思います。

つくる仙台も平成26年に本事業の採択を受けましたが、
資金繰りに苦戦した記憶があります。

しかし今回は、要件を満たせば、

2月18日にさかのぼって経費精算ができること、
また特例で概算払いによる50%の即時支給

が認められています。

こうしたことを踏まえ、
ご自身の事業に照らし合わせ、
何ができるか、また現在の事業からどのような変化を起こせるか、
挑戦をしてみてはいかがでしょうか。

私もできる限りの情報をお伝えしていきたいと思いますので、
ちいさな会社やお店を経営している方で、
この事業に挑戦してみようとお考えの方は、
商工会や商工会議所にご相談していただければと思います。

令和2年度補正予算「小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>」
の公募要領を公開しました(中小機構)
 https://www.smrj.go.jp/news/2020/favgos000000k9ri.html