渡辺勝幸予算特別委員会質疑の内容についてその4─平成31年2月予算特別委員会総括質疑

3月1日、
宮城県議会予算特別委員会において、
渡辺勝幸は総括質疑(30分)に立ちましたので、

その質問内容等についてお伝えしたいと思います。

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4、働き方改革促進費について

(1)働き方改革促進費の内容と目的について

渡辺:
次に、働き方改革促進費についておうかがいいたします。
労働人口の減少、人材の確保は本県における多くの企業においても急務の課題となっており、
また多くの仕事を求める方々は「働きやすい職場」を重視するようになってまいりました。

この四月からは「働き方改革関連法」施行により、企業においても、
長時間労働の是正・多様で柔軟な働き方の実現が、
求められているところであります。

県として新年度新規事業で取り組む「働き方改革促進事業」について、
その内容と目的についておうかがいいたします。

吉田経済商工観光部長:
内容と目的でございますが、我が県では平成27年に
「宮城働き方改革推進等政労使協議会」を立ち上げまして、
「働き方改革」に向けた共同宣言や優良企業表彰などを実施してきました。

また「宮城働き方改革推進支援センター」を設立したところです。

昨年7月の「働き方改革関連法」公布で、
例えば時間外労働の罰則付きの上限規制の導入などが
今年4月から順次施行されることとなっておりまして、
これを受けまして目的ですが、この法改正の内容を含めまして
県内企業の理解を深めるとともに積極的な取組を促しまして、
多くの労働者、事業者が「働きたい・働き続けたい」と思えるような
魅力のある企業を目指すことです。

内容は「働き方改革」の取組目標それぞれの企業の実像に合わせて設定していただき、
「働き方改革」の宣言から具体的な実践まで、段階的な取組を促すとともに、
専用のポータルサイトを開設しまして、
広く発信したいと考えておりまして気運の醸成を図ると考えてございます。

県としましては、より多くの企業に魅力ある職場づくりを実践していただきたいと考えておりまして、
「働き方改革」に取組む企業の数を増やすことを目指すとともに、
関係機関と連携して、「働き方改革」に取組んでまいります。

(2)働き方改革について見解如何

渡辺:
先日、県内のワーク・ライフバランスコンサルタントの方と意見交換をする機会がありました。
この会社では、宮城県を中心として様々な業種の企業に出向き、
「なぜ、働き方改革が必要なのか」を社員に理解してもらい、
「自分達の職場の課題」を抽出し、
その課題をどうすれば解決できるかを会社全体で共有する「働き方改革」を推進、
コンテンツを提供しているとのことであります。

実際に成果が出ており、社内コミュニケーションが向上し、
人材の定着率が高まり、生産性が上がり、結果として売り上げが上がっている、
そんな企業が増えているそうであります。

また先日、文教警察委員会の県外調査で愛知県を訪問しました。
「教員の多忙化解消プラン」を実施している愛知県教育委員会では、
教員の業務内容を洗い出し、学校における具体的な業務改善を
推進する事業を本年度行っているとのことであります。

近年教員の多忙化が叫ばれておりますが、
学校によっては単純に教職員の勤務時間を削減するために、
学校のイベントを減らしたり、
せっかく築いてきた地域連携が希薄化しているということも一部にみられているようです。

こうしたことでは、子供たちにとって本当に大切なことは何か、
ということが失われてしまうのではないか、
本末転倒ではないかと危惧しているところです。

近年私が違和感を持っているのは、
あらゆる職場において「働き方改革」が単純に「楽に働ける職場」をつくるのだ
という誤解があるのではないか、
「働き方改革」イコール「働かない改革」になってしまうのではないかということにあります。

様々な改善の事例をうかがい、
働く方すべてがもう一度自分の働き方を再点検する、
仕事のやり方を見直す必要があるのではないか、
それこそが必要な働き方改革なのではないかと思っているところです。

かつてのわが国のように、長時間労働が評価されていた時代から、
生産性の高い働き方に変えていくことこそが重要なことであり、
労働時間が短くなって利益も減少するということであれば
それは「働き方改革」ではありません。

この点が非常に重要なところであり、
ここを打ち出していくならば、
県の予算を使っていくことでさらに県内企業全体の生産性が上がり、
「富県みやぎ」に大きく貢献していく、
また学校現場も同様に活気が出ていくのではないかと考えます。

働き方改革についての知事の見解をおうかがいします。

吉田経済商工観光部長:
「働き方改革」におきまして、
働く一人ひとりの生産性を高めていくことは極めて重要視しております。

また、企業が積極的に自社の働き方を見直すようにして、
「働きやすく、働き甲斐のある職場」にすることで労働者の意欲が高まり、
労働者の職場定着も進み、
結果的に企業の生産性や業績アップにもつながっているものとも考えてございます。

学校現場のお話もございました、
より充実した教育活動を行うためにも「働き方改革」の重要を意識してございまして、
平成30年度から教育庁内の「学校運営支援本部多忙化解消ワーキンググループ」において
教職員の「働き方改革」に関する取組方針の策定によって
具体的な検討を進めていきたいと思っております。

県としては、より多くの事業所において「働き方改革」に取組んでいただき、
学校現場を含めまして、魅力ある職場づくりを推進することにより、
「富県みやぎ」に繋がることと考えてございます。

引き続き、関係機関と連携しながら、
「働き方改革」に取組む事業所を支援して参ります。

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以降の質疑内容については、
明日以降に続けてご紹介したいと思います。

質問内容についてのご感想、
ご意見、ご質問などいただければありがたく存じます。

すべてにお返事はできませんが、
今後の活動に役立ててまいります。

「渡辺勝幸予算特別委員会質疑の内容についてその1
─平成31年2月予算特別委員会総括質疑(平成31年3月1日)」(H31/3/1)
⇒ http://cuccanet.blog72.fc2.com/blog-entry-2596.html

「渡辺勝幸予算特別委員会質疑の内容についてその2
─平成31年2月予算特別委員会総括質疑(平成31年3月1日)」(H31/3/2)
⇒ http://cuccanet.blog72.fc2.com/blog-entry-2597.html

「渡辺勝幸予算特別委員会質疑の内容についてその2
─平成31年2月予算特別委員会総括質疑(平成31年3月1日)」(H31/3/3)
⇒ http://cuccanet.blog72.fc2.com/blog-entry-2598.html

「渡辺勝幸 宮城県議会県政活動報告」(ブログ)
⇒ http://cuccanet.blog72.fc2.com/blog-category-42.html

インターネット中継の動画等はこちらから見ることができます。
⇒ http://www.miyagi-pref.stream.jfit.co.jp/

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【平成31年2月定例県議会予算特別委員会
 渡辺勝幸委員質疑要旨】

1 復興・創生期間終了後の課題について

(1)平成33年度以降は、中期的な財政見通しの前提条件とは異なり、
今までどおりの国の財政支援は難しいと思うが、
現時点での見通しについてどうか。

(2)復興・創生期間終了後も必要な事業は確実に実施できるよう
国に強く要望してほしいが、復興庁の在り方についてどう国に要望するのか。

2 被災地域交流拠点施設整備支援費について

(1)来年度当初予算における事業内容と採択予定箇所はどうか。

(2)被災者が活動を始めた地域では、
コミュニティ再生・交流拠点の整備や地域活動を自己負担で行うのは難しく、
平成33年度以降も事業が必要と思うが、今後の見通しはどうか。

3 広域防災拠点整備費について

JR貨物への補償費が29億円増加する具体的な理由はどうか。
また、当初から増額を見込めなかったのか。
さらに、今後追加費用が発生する可能性はどうか。

4 働き方改革推進費について

(1)新規事業として来年度当初予算に計上されている内容と目的についてどうか。

(2)本事業により、長時間労働から生産性の高い働き方に転換することで、
県内企業全体の生産性の向上とともに、
学校現場でも活気が出るようにすべきだが、
働き方改革について見解はどうか。

5 創業加速化支援費について

(1)来年度当初予算における事業の概要について、
昨年度からの変更点も踏まえてどうか。

(2)我が県の創業比率が全国2位と高く、
地域で志を持ってチャレンジしている人が多いとの結果について所感はどうか。

(3)創業支援では、継続的支援やマッチング支援、
営業広報支援が重要だが、平成29年度の「成果と評価」を踏まえて、
創業支援の在り方と来年度の取組はどうか。

6 商店街NEXTリーダー創出費について

(1)来年度当初予算に計上されている事業の概要についてどうか。

(2)商店街の次なる人材を育てるためには、
先進的にまちづくりに取り組む人物や同じ悩みを持つ商店街の方々と交流し、
ネットワークを作ることを重視すべきだがどうか。

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